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リビングの白い壁に映し出した4K 120インチの美しさは圧巻だった
フルHD(1920×1080)に対応したモバイルプロジェクターは使ったことがあるんですが、4K UHDは全くの別物ですね。
映し出される映像の美しさに魅了されまくりでした。
今回紹介する『BenQ HT3550i』は、2020年12月発売開始のAndroid TVを搭載した4K UHD対応ホームシネマプロジェクターです。
オーディオビジュアルグランプリ(VGP2021)にて、プロジェクター/スクリーンの「プロジェクター(20万円以上32万円未満)」部門で金賞を受賞している優れた製品です。
2019年春に発売された「HT3550」の後継機種で、新たにAndroid TVを搭載したことで自宅のWi-Fiに繋いで手軽に動画配信サービスを利用できるようになりました。
プリインストールされているAmazonプライムビデオやYouTubeのほか、Google PlayストアからDAZNやAbemaTVなどのアプリをインストールして様々なコンテンツを視聴できます。
Netflixに関しては後半でまとめてます。
もくじ
- BenQ HT3550iの特徴と機能
- プロジェクターをセッティングする
- 電源オン Android TV・Amazonプライムビデオ・YouTube
- NetflixはFire TV Stickで普通に観れる
- HT3550iと75インチテレビ75U8Fで画質を比べてみた
- 動画レビュー
- まとめ 良かった点と気になった点
- どんな人におすすめ?
BenQ HT3550iの特徴と機能
パッケージ一覧。
プロジェクタ本体、リモコンは本体用とAndroid TV用の2つ、QS01 Android TV ドングル、電源コード、クイックスタートガイドと保証書。
主な特徴はこちら。
- 4K UHD解像度(3,840×2,160ドット = 830万画素)
- Google認定のAndroid TVを搭載。Google Playストアのたくさんのアプリ(ゲーム、映画、スポーツやテレビ番組など)を楽しめる
- Amazon Prime Videoプリインストール
- 実物と寸分違わぬHDR-PROのビデオ品質(HDR10とHLGに対応)でオリジナルの映画を観るような感覚
- Cinematic Color搭載で、DCI-P3(映画業界のデジタル映像投写に関する広色域規格)の色域を95%カバー。映像制作者が思い描いた色彩と興奮を損なうことなく忠実に再現している
- CinemaMaster Audio+2で濁りのない明瞭さと贅沢な音質を実現
- ワイヤレスプロジェクション機能(アプリ)で手持ちのスマホやパソコンに入ってる好きなコンテンツを無線で投影可能
- 1.3倍ズームに対応。1080Pプロジェクターからのアップグレードも簡単
- Googleボイスアシスタント機能
- 投影方式はDLP
- 輝度は2,000ルーメン
公式サイトも合わせてご覧ください。
→ BenQ HT3550i 公式サイト
特徴がありすぎてイマイチ凄さが分からないという方に簡単に説明すると、
Android TVで映像やゲームなど大量のコンテンツを利用でき、DCI-P3の色域を95%カバーすることで映像制作者が思い描いた色彩や興奮を忠実に再現した映像を4K UHDの高精細な映像で楽しめる
ということですかね。
75インチのテレビをレビューした時は、圧倒的な大きさから「まるで映画館」という表現を使いましたが、このHT3550iに関しては大きさはもちろん色彩もより映画館に近い映像になってて驚きました。
プロジェクターをセッティングする
まずは、プロジェクター本体にQS01 Android TV ドングルを接続します。
上部に貼られてるシールを見ながら、カバーをドライバーで外してHDMI接続します。
先が細いドライバーでネジを外します。外れたネジをポロッと落として無くさないように、先端がマグネットになってるドライバーがおすすめ。
電源を確保するmicro USBを接続。
HDMI端子に接続すれば設置完了。あとは逆の手順でカバーを取り付けます。
底面にアジャスタフットが3つあるので、それぞれ回して水平になるように調整できます。レンズカバーも付属。
プロジェクターのリモコン。ボタンの質感もサラサラしてて良い感じ。
プロジェクターのリモコンは各ボタンを押すとバックライトが点灯します。最上部の中央(赤矢印)に「LIGHT」ボタンがあるので、ここでオンオフもできます。
プロジェクター使ってる時は周囲は暗いので、このバックライトのおかげでボタンの押し間違いがなくなります。
使う人のことを良く考えられてますね。
Androidのリモコン。こちらはバックライトは無し。ボタンの数が少ないので慣れればノールックで操作できます。
「PROJECTOR MENU」ボタン(赤矢印)を押すと画面中央に設定項目が表示されるので、プロジェクターリモコンがなくても設定を変更できます。
リビングの壁に直接投影します。プロジェクター専用スクリーンは無し。
左のドアを除くと、白い壁の横幅は260cmほどあるので最大で120インチの大画面で視聴できます。
壁紙は白くてちょっと凸凹した素材です。
近くで見ると細かな凸凹が視認できますが、3.5mほど離れた場所から観るのでほとんど気になりません。
電源オン Android TV・Amazonプライムビデオ・YouTube
電源オンからAndroid TVのホーム画面が表示されるまでの起動時間は約55秒。テレビの代わりにプロジェクターを使うって人にはちょっと遅く感じますね。
ファンは常時回ってます。それなりに音は聞こえますが、うるさいという感じはありません。許容範囲でした。
Android TVホーム画面。壁から3.5mほど離れた距離から投影し、画面は120インチの大きさ。
上から、アプリ・YouTube・Prime Videoと並んでます。
付属のAdndroid TV リモコンでの操作がかなり快適。ここの操作感が悪かったら使う気にもなりませんが、違和感なくスムーズに操作できてます。
あと、さすがに830万画素(3,840×2,160ドット)なので、120インチ(高さ1,494mm × 幅2,657mm)の大画面でも文字がくっきりはっきりしてます。
Google PlayストアでDAZN(ダゾーン)などのアプリを簡単インストールできます。
YouTubeのトップ画面。フルHDの動画もきれいに映りますが、最近増えてきてる4K映像だとさらに高画質で動画を楽しめます。
Amazonプライムビデオのホーム画面。
YouTubeもAmazonプライムビデオも、リモコンの操作性が良いので特にイライラすることもなく操作できてます。非常に快適。
YouTubeで4K映像を試聴してる画面。右にあるのは75インチのテレビですが、プロジェクターの120インチにはさすがに敵いません。
フルHD対応のモバイルプロジェクターを使ってた時は、投影画面が小さければくっきりはっきり見えてたんですが、100インチの大きさだと高画質とは言えないレベルになってました。解像感が足りない感じ。
一方、このHT3550iは4K UHD対応なので、120インチで投影してもかなりはっきりしてて解像感があります。細かな描写もきれいに表現してくれてます。
当時はフルHD 1080Pの解像度でもなかなかきれいだなと思ってましたが、4K 2160Pの解像度は世界が違いました。
輝度は2,000ルーメンなので、明るい映像だと室内は上記写真のようにかなり明るくなります。十分な明るさです。
ワイヤレスプロジェクション機能で、手持ちのスマホやパソコンに入ってる好きなコンテンツを無線で投影可能です。
iPhoneの画面を投影するのも簡単でした。
NetflixはFire TV Stickで普通に観れる
HT3550iにはNetflixアプリがインストールできないので、Netflixを視聴するにはパソコンなどの対応した端末をHDMI接続するか、Chromeブラウザによるワイヤレス投影のみに対応してます。
さすがにそれだとちょっと面倒なので、うちではFire TV Stick 4Kを使ってNetflixを視聴してます。
Fire TV Stick 4K と 非4Kモデルの違いは?比較まとめ
Fire TV Stick 4KをHDMI1に接続します。
電源がもう一つ余計に必要にはなりますが、それ以上にメリットがあるのでうちではこれを使ってます。
ちなみに、Fire TV Stick 4KがQS01のドングルを設置した場所に入るかなと思ってやってみたんですが、大きさはギリギリで入るものの、電源を取るマイクロUSB端子の上下が逆で設置できず。
なので、背面のHDMI1端子に接続して使ってます。
入力ソースをHDMI1に切り替え。
Fire TV Stick 4Kのホーム画面。
あとはNetflixのアプリをインストールしてログインすれば完了。
Netflixのホーム画面が表示されました。これでNetflixが視聴できるようになりました!これで完璧です。
リモコンはFire TV Stick 4Kのものを使います。電源と音量は機能しませんが、それ以外のボタンは普通に使えてます。
「HT3550i」と75インチテレビ「75U8F」で画質を比べてみた
Fire TV Stick 4KでAmazonオリジナルコンテンツのドラマ「ザ・レポート」を視聴してみました。4K(Ultra HD)に対応した海外ドラマです。
Android TVでも同番組を視聴できますが、4K(Ultra HD)で再生できているのか明確に分からなかったので、Fire TV Stick 4Kを使いました。
Fire TV Stick 4Kでは4K対象コンテンツ再生開始時は「HD」画質になってます。時間が経過して帯域が確保されれば表示が「Ultra HD(4K)」に切り替わって、4K画質になります。
※正直なところ「HD」から「Ultra HD」に切り替わった瞬間はハッキリと分かりません…。1080Pでもかなりキレイに映すHT3550iがすごいのか、僕が見る目がないのか。。。
メニューボタンを押すと再生情報を確認できます。
ピクチャーモード「HDR10」、解像度「2160p 60Hz」で再生されてるのが分かります。
壁から3.5mぐらいの距離から撮影したプロジェクターの画面。
4Kだけあって、人肌の細かな凹凸までキレイに再現されてます。美しい映像です。
テレビとプロジェクターで同じ場面を再生させながら交互に見比べてみましたが、部屋を真っ暗にした状態だとダイナミックレンジも広く、黒つぶれや白トビも少ないので映像に没入することができました。
白い壁じゃなくてプロジェクター専用のスクリーンにしたらどうなるのか、ちょっと気になってきてます。
左がプロジェクターHT3550i、右がハイセンス75インチテレビ75U8F。
プロジェクターが青緑がかった色でカラーグレーディングしてあるような雰囲気なのに対して、右のテレビは見た目に近い色合いで表現されてます。
75インチテレビ75U8Fの画面。
こちらはプロジェクターHT3550iの画面。
ともに4K映像なので高精細で緻密な画質ですが、色合いがプロジェクターの方が青っぽい。
HT3550iの特徴である、「DCI-P3の色域を95%カバーし、映像制作者が思い描いた色彩と興奮を損なうことなく忠実に再現している」という特徴を考えると、プロジェクターの方が制作者が思い描いた色のような気がしてきます。
正直、どちらが正解ということはないので、好みの問題ですね。
個人的には、実際に目で観てるとプロジェクターの方が映画館のような空気感が表れているような気もするので、プロジェクターの方が好みかも。
動画レビュー
YouTubeに動画レビューを公開しました。
動作音などブログ記事では分からない情報もありますので、合わせてご覧ください。
▼ 自宅が映画館!Android TV搭載 4K UHDプロジェクター「BenQ HT3550i」レビュー!Fire TV Stick 4KでNetflixも快適に視聴できる
まとめ 良かった点と気になった点
- ● HT3550iの良かった点
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- 4Kで画質が圧倒的に美しい
- 映画館で観るような雰囲気の色彩を自宅で再現できる
- 音質もいくつか選べるが個人的には声がはっきり聞こえる「シネマ」がお気に入り
- リモコンが使いやすい。Android TVホーム画面のUIも分かりやすい
- NetflixもFire TV Stickで普通に高画質で観られる
とにかく、4K対応のプロジェクターなので映像がキレイです。明るさも十分。
あと、付属のリモコンが使いやすいのも大きなポイント。思い通りに動いてくれてるので、イライラなんて一切無しです。
長い付き合いになるプロジェクターの予感がしてます。
一方、気になったところは…
- ● HT3550iの気になった点
-
- 起動時間が遅い。約55秒ほど。
- 昼間はカーテンを閉めないとほとんど見えない(輝度は2,000ルーメンなので仕方がない)
そんなにたくさんプロジェクターを使ったわけではありませんが、起動時間が約55秒というのはちょっと遅い感じがします。
これからの時代、働き方が変わり人々の暮らし自体も大きく変わりそうなので、テレビよりもプロジェクターが選ばれる時代が来るかもしれません。
そうなると、起動時間に1分もかかるなら毎回使う気が削がれていきます。
今のところ、休み前の夜など週に2、3回のペースで使ってますが、これが毎日使うようになれば起動時間はかなり重要な要素になってきます。
あと、基本的にプロジェクターなんで当然と言えばそうなんですが、昼間はカーテンを閉めないと視聴できません。
昼間使うことを考えてるなら遮光性の高いカーテンは必須です。
どんな人におすすめ?
- フルHD(1080p)のプロジェクターを使ってみたけど、画質が気に入らなくてもっと高画質のプロジェクターを探してる方
- 自宅で映画館のような高画質・色彩で映画やドラマを楽しみたい方
- 地上波のテレビ番組は見ないけど動画配信サービスで映画やドラマを観るから大きなディスプレイが欲しい方
- フルHD(1080p)のプロジェクターを持ってて買い替えを検討してる方
- 視聴する場所に広い白い壁やプロジェクター用スクリーンがある方
投影する場所については、窓のカーテンをロールスクリーンにしてそこに投影して使う、なんていう方法もあります。
あと、プロジェクターだからって大きな画面で観なきゃいけないなんてことはありません。
HT3550iは軽くて持ち運びやすいので、リビングだけでなく寝室や子供部屋などの壁に映して使うこともできます。
幅1mぐらいの50インチサイズで投影すると、文字から映像からかなりパッキパキのくっきりした映像になります。
自宅のあらゆる場所で4K UHDの映像を満喫するならぴったりのプロジェクターですよ。