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先日、普段通りにiMacをTime Machineでバックアップさせようとしたら容量不足のエラーが発生しました。
iMacは3TBのFusion Drive。外付けHDDは3TB。Time Machineでバックアップする際、本来なら外付けHDDの容量はバックアップしたい内臓HDDの1.5〜2倍は欲しいところ。
というのも、Time Machineはすべてのファイルをバックアップするだけでなく、差分バックアップも取ってくれるから。
Time Machine
Time Machineで保存してくれる差分バックアップがこちら。
- 過去24時間の1時間毎のバックアップ
- 過去1ヶ月の1日毎のバックアップ
- 過去のすべての月の1週間毎のバックアップ
ファイルの損傷などがあった場合、この差分バックファイルに簡単にアクセスして必要なものを取り出せるのがTime Machineのいいところです。
表示されたTimeMachineの容量不足エラー
普段は内臓HDD3TBのうち、1.8TB前後ほどしか消費してませんでした。
そのため、外付けHDDが3TBでも数回分の差分バックアップが取れるぐらいの余裕はありました。
ところが、最近YouTubeでもレビュー動画を公開することが多くなりまして、たくさん動画を撮影することが多くなりました。
あれよあれよという間にHDDを消費し、HDDの空き容量が1TBを切って800GBほどになってました。
そして表示されたのがこの容量不足のエラー。
より容量の大きいバックアップディスクに変更するか、いくつかのファイルを除外してバックアップを小さくしてください。
と書かれてます。
外付けHDDの中身を見てみると、1つの大元のバックアップしか保存されておらず、差分バックファイルはなし。もう差分ファイルを作る余裕もない状況でした。
RAID1でより安全にバックアップできるRAIDケースを購入
今後、より大きい4TBなどの外付けHDDを購入することも考えましたが、
- 今まで使ってた外付け3TBも有効活用したい
- 必要なデータを外付けHDDにより安全に保存したい
- 今後メインマシンを買い換えることも考えて、内臓HDDのデータは1TB程度に抑えたい
という理由からRAIDケースを導入することにしました。
RAIDとは、複数台のハードディスクを組み合わせることで仮想的な1台のハードディスクとして運用し、冗長性を向上させる技術のこと。
RAIDにはいろんな種類がありますが、今回は「RAID1」を手軽に実現できる『ラトックシステム USB3.0 RAIDケース(HDD2台用) RS-EC32-U3RX(追記:販売終了→人気の類似品「RS-EC32-U3RZA」)』を買ってみました。
3.5インチSATA HDDを2台組み込み可能なUSB接続ハードウェアRAIDケース。
動作モードは、RAID1(ミラーリング)/RAID0(ストライピング)/JBOD(スパンニング)/SINGLEの4つを備えています。
本体をしっかり冷やすアルミボディに加え、ケース背面には40mm角冷却FANを装備。HDD温度をモニタし、45℃以上になるとFANが自動回転するように設計されてます。静音化と省電力効果を発揮します。
今回はRAID1(ミラーリング)を使います。
RAID1では、2台のHDDに同じデータを同時に書き込みます。保存と同時にバックアップデータを作成するので、1台のHDDに障害が発生しても、他方のHDDのデータで作業ができます。
新しいHDDを購入するまでは、1台のHDDで運用可能なのもいいです。購入後は入れ替えるだけで復旧してくれます。
RAID0とRAID1の実行転送速度比較。RAID1だと安全性が高まる分、速度はちょっと遅くなります。
ラトックシステムRAIDケースとWD RED 3TB×2 レビュー 動画あり
HDDはラトックシステムのRAIDケースが推奨している『WD HDD 内蔵ハードディスク 3.5インチ 3TB WD Red(レッド)』を2つ購入しました。(動作確認済み3.5インチSATAデバイス一覧表はこちら。)
そのほかにもWDのブルーやグリーンもありますが、レッドはRAID環境向けに検証・設計されたものなので、こちらにしておきました。
ラトックシステムRAIDケースの内包物一覧。
左から、本体、ACアダプタ、USB3.0ケーブル(約1m)、固定用ネジ2本、マニュアルと保証書。
背面にスイッチ類が集中してます。
底面にはHDDを固定するネジ穴と全面カバーを外すスイッチがあります。
詳しくは動画にて撮影したのでこちらをどうぞ。
▼【前編】人生初!RAID1でiMacをバックアップ!ラトックシステムRAIDケースRS-EC32-U3RXとWD RED 3TB×2 レビュー
全体的な流れは以下の通り。
- RAIDケースにHDDを2つ取り付ける
- 電源をオンにして動作モードをRAID1にする
- iMacに接続しHDDをフォーマットする
ものすごく簡単です。
RAID1 転送速度テスト結果
実際にRAID1だとどれぐらいの転送スピードになったのか、テストしてみました。
使ったソフトは「Blackmagic Disk Speed Test」(無料)です。
まずは、iMac 27インチ Late2012の3TB Fusion Driveで試してみました。
WRITE(書き込み)が210〜220MB/s。READ(読み込み)が390〜410MB/sほどでした。まあまあ早いのかな。
そして、ラトックシステム RAIDケース RS-EC32-U3RX。
WRITEが120〜140MB/s。READが130〜140MB/sほどでした。
メーカー公表値よりも多少数値は遅いですが、まあ十分な速度が出て満足してます。
RAIDケースにこれまで大量にあった動画ファイルを移して運用してますが、これぐらいのスピードなら読み込み時にもたつくことはほとんどありません。
まとめ
まずは、写真.appのライブラリファイルや、iTunesのライブラリファイルをRAIDに移しました。
続けて、撮りためてた動画ファイルをごっそりコピー。
その結果、800GBほどになってたうちのiMacの空き容量は、
「1.96TB空き」になりました!
これで本体のデータ容量が少なくなったので、今まで使ってた3TBの外付けHDDに内臓HDDのTime Machineバックアップが再びできるようになりました。
また、RAID1に保存してるデータにも冗長性が生まれたので、より安心して作業に集中できるようになりました。
これで手持ちのデータはすべてバックアップが取られた状態に。
内臓HDDのデータがコンパクトになったので、マシン移行も手軽にできます。
データのバックアップでお困りの方、RAID1、なかなかいいですよ。