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ついに1億200万画素の中判カメラを買っちゃいました。購入したのは富士フイルムの『GFX100S II』です。
正直なところ、以前は「1億画素なんて何に使うんだ?」と思ってました。カメラも高いしファイルサイズも大きくなるし、自分には過剰スペックじゃないかと。
ライカQ3で高画素への耐性ができた
その考え方が変わったのが6000万画素のLeica Q3。
28mmのズミルックスから生み出される独特な解像感はもちろん、レンズ交換は出来ない代わりに6000万画素もあるので、28mm(6000万画素)→ 35mm(3900万画素)→ 50mm(1900万画素)→ 75mm(800万画素)→ 90mm(600万画素)とボタンひとつでクロップ(デジタルズーム)できる。50mmぐらいまでは普通にトリミングして使ってました。
Q3のおかげで6000万画素という高画素に慣れてしまったので、1億200万画素のGFX100S IIでも特に「デカすぎる!」という印象が無くなってました。
その時にちょうど予約開始になってたのがGFX100S II。富士フイルムのカメラはX-S20、X-T5、X100IVと使ってきて、どれもとてもきれいな写真が撮れますが、一緒に使ってたQ3やSIGMA fpと比べると、パソコンで確認した時の「おぉ!」という感動が少なかった。そこでAPS-C機とフルサイズ機の違いを感じてしまったので、じゃあ中判カメラのGFXだとどうなんだろうとどうしても使ってみたくなって購入してしまいました(ちなみに、この記事を書いてる時に手元に残ってるカメラはEOS R3 / EOS R5 C / GFX100S IIの3台です)。
仕事のスポーツ撮影では、写真メインカメラ&動画サブカメラの『EOS R3』と、写真サブカメラ&動画メインカメラの『EOS R5 C』を使ってます。それ以外のポートレートやストリートフォト、物撮り、食べ物、建物の撮影ではGFXをメインで使うつもりです。
中判センサーの種類
中判センサーにはいくつか種類がありまして、GFXではその中で最も一般的な44mm x 33mmのセンサーが使われています(ハッセルブラッドのX1Dシリーズもこのサイズ)。ちなみにフルサイズは約36mm x 24mmです。
左が中判カメラGFX100S IIの44mm×33mmセンサー、右がフルサイズカメラEOS R5 Cの約36.0×24.0mmセンサー。ぱっと見でかなり大きさが違います。中判はやっぱりでかい!
中判センサーのサイズと特徴をまとめました。
44mm x 33mmセンサー
- 最も一般的な中判センサーサイズ。
- 一部のデジタル中判カメラ(例:富士フイルムGFXシリーズ、ハッセルブラッドX1Dシリーズ)に搭載。
- フルサイズセンサーより約1.7倍大きい。
- 高解像度でありながら、比較的コンパクトでコストパフォーマンスが良い。
53.4mm x 40mmセンサー
- 一部の高級中判カメラ(例:フェーズワンXFシリーズ)に搭載。
- 44mm x 33mmセンサーよりもさらに大きい。
- 非常に高い解像度とダイナミックレンジを提供。
- 価格が高く、プロフェッショナル用途向け。
54mm x 40mmセンサー
- 「フルフレーム」中判センサーとも呼ばれる。
- 最大限のイメージサークルを活用するため、専用の中判レンズが必要。
- 最も高い解像度と画質を提供するが、非常に高価で大きなカメラボディが必要。
56mm x 41.5mmセンサー
- 中判フィルム(6×4.5cm)に対応するデジタルセンサーサイズ。
- 非常に高い解像度とダイナミックレンジを持ち、プロフェッショナルな撮影に最適。
- 大きなサイズにより、より美しいボケや立体感のある画像が得られる。
60mm x 45mmセンサー
- 「6×6」フィルムフォーマットに近いデジタルセンサー。
- 極めて高い解像度と画質を提供。
- 価格が非常に高く、主に商業撮影や広告業界で使用される。
中判カメラはセンサーサイズが大きくなるほどカメラ本体とレンズの価格が高くなります。
どのセンサーを選ぶかは、用途や求める画質によって異なります。プロフェッショナルな写真撮影や印刷用の高解像度画像が必要な場合には、より大きな中判センサーが適しています。
ただし、コストや携帯性を考慮すると、44mm x 33mmセンサーのカメラが初めての中判センサーには最適だと思って購入しまいた。というか、GFX以外の中判カメラは高すぎて買う気も起きません。
フルサイズセンサーと中判センサーの違い
カメラのセンサーについて、フルサイズと中判それぞれのメリットデメリットがこちら。
フルサイズセンサーのメリットデメリット
メリット
- レンズの選択肢が豊富。
- 高いISO感度性能(低光量下での撮影に強い)。
- 一眼レフやミラーレスカメラなど、一般的なカメラに搭載されている。
- カメラ自体が比較的コンパクトで軽量。
- コストが中判に比べて安価。
欠点
- 中判センサーほどの解像度や画質は期待できない。
中判センサーのメリットデメリット
メリット
- 高い解像度と画質(より多くの画素を持つことが可能)。
- より広いダイナミックレンジ(明暗の差をより細かく表現できる)。
- ボケ味がより美しく、立体感がある画像が得られる。
デメリット
- コストが高い。
- カメラやレンズが大きく重い。
- 操作性が劣る場合がある(連写性能が低いなど)。
- レンズの選択肢が少ない。
1億画素の中判カメラのメリット・デメリット
メリット
- 超高解像度: 圧倒的な解像度で、細部まで非常にクリアな画像が得られる。大判プリントやクロップしても高品質な画像が維持される。
- ダイナミックレンジ: 非常に広いダイナミックレンジにより、明暗差の大きいシーンでも詳細を失わずに撮影できる。
- プロフェッショナルな画質: 商業撮影、広告、ファッション、風景写真などで求められる最高水準の画質が提供される。
デメリット
- コスト: カメラ本体や対応するレンズが非常に高価。
- データ容量: 1億画素の画像ファイルは非常に大きく、ストレージや処理速度に高い性能が求められる。
- 操作性: カメラとレンズが大きく重くなるため、携帯性や機動性が低くなる。
- 高感度性能: ピクセルが密集しているため、ノイズが増加しやすく、高感度での撮影には不利。
フルサイズカメラと中判カメラでそれぞれメリットデメリットがあるので、後悔しないためにはそれぞれの特徴をしっかりと把握してから購入することをおすすめします。
初めて1億画素のGFX100S IIを使ってみた感想
まだ使い始めて1週間ほどしか経過してませんが、正直な感想としては「素晴らしい解像感」だということ。撮影した写真をパソコンに取り込んだ時の「おぉ!」と感動する回数がライカQ3やSIGMA fpよりも多いです。Q3の時に感じてた、まるで空気も撮影してるかのような「空気感」を感じます。特にF値が2以下のレンズだと、空気感を顕著に感じます。
あとサイズ感も素晴らしい。GFX100S IIは1億画素の中判カメラにも関わらず、フルサイズ機と比較しても遜色ないほどのコンパクトなサイズに仕上がってます。最初に持った時は本当に中判カメラかと思ったほどです。
撮影したデータサイズは、16bitで無圧縮の場合200MB前後。ロスレス圧縮だと100MBになります。正直、最初の頃はせっかくの中判カメラなので圧縮なしで撮ってましたが、実際に画面で確認しても明確な差を感じなかったので今はロスレス圧縮で撮影してます。ここ1番の撮影の時は16bitの無圧縮で撮影しますが、普段の撮影では14bitのロスレス圧縮で撮影してます。データサイズは大きいですが、M1 Max MacBook Pro 14インチでは特に現像でもたつくこともなく快適に作業できてます。
不満点といえば、GFレンズの中古がほとんど売ってないこと。新品は売ってあるんですが、中古レンズの方がずいぶん安く買えます。もっとGFXユーザーが増えて中古レンズがたくさん出回ることを願ってます。
あと、どうしてもフルサイズと比べると撮影テンポが若干遅くなります。シャッターフィーリングがフルサイズより遅いんです。シャッターを押した時の感覚としては、16bit RAWで撮影すると「カッッッッッシャ」という感じで、フルサイズ機種より随分遅いです。RAW 16bit→14bitに変更したら「カッシャ」ぐらいにはなるので、これでだいぶシャッターフィーリングは改善しました。
なので、動きものを撮影する時はフルサイズ、ポートレートや静物をGFX100S IIで撮影するようにしてます。
逆を言うと、スポーツなどの動きの速いものを撮影しないなら、GFXに完全移行しても良いかなと言うぐらい気に入ってます。マジで買って良かった。
GFX100S II 開封レビュー動画
YouTubeに開封レビュー動画を公開しました。
開封の様子やシャッター音、購入したマウントアダプターとレンズについてはこちらをご覧ください。
- 00:00 GレンズとGFX100S II 開封
- 05:56 フルサイズカメラと比較
- 08:35 シャッター音
- 10:32 マウントアダプター2つ
- 11:55 一緒に使うレンズたち
- 15:07 GFXユーザーが増えますように
初めてのGマウントレンズはGF63mm
初めてのGマウントレンズとして購入したのがこの『フジノンレンズ GF63mmF2.8 R WR』です。
当初はフジノンレンズ GF35-70mmF4.5-5.6 WRを買う予定だったんですが、中古で程度の良いものが売ってない。他に何か良いのないかなと思ってたら富士フイルムのホームページで63mm F2.8が『始まりの一本』として紹介されてました。
調べてみたら、価格も手頃で写りも抜群だったののはもちろん、YouTubeで富士フイルムの開発者の方々がかなり自信を持って紹介されてたので、これなら間違い無いと思って決めました。結果は大満足。軽くてコンパクトでシャープに写ります。最初の一本には本当に最適です。
ピント合わせるときにレンズの先端が前後にグググッと動きますが、XF27mm F2.8 R WRのようなギコギコ音はしません。もっと上品に動きます。動いてる様子は上記レビュー動画で確認できます。
GFX100S II 作例
以下すべて、GFX100S IIとGF63mm F2.8で撮影しました。
これをトリミングすると…
これぐらいのトリミングは朝飯前。パソコンで確認して初めて人が写ってるのが分かりました。
ダイナミックレンジが広いので白飛びや黒潰れも現像時にちゃんと戻ってきます。明暗差の大きいシーンでも詳細を失わずに撮影できるのは非常に良いです。
セルフポートレート。iPhoneの富士フイルムのアプリ「XApp」を使って一人で撮影しましたが、接続も早くて快適に撮影できました。
公園内のバスケットゴール。
TENBAの愛用カメラバッグ。
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