Qi2充電は本当に速いのか?Anker MagGo Power Bank 6600mAh 期待しすぎた

Anker MagGo Power Bank 6600mAh
Anker MagGo Power Bank 6600mAh

QiとQi2でワイヤレス充電速度を比較してみた

iPhoneでも最大15Wのワイヤレス充電が可能になるというQi2(チーツー)対応のモバイルバッテリーを買ってみました。

購入したのは2024年2月に発売開始された『Anker MagGo Power Bank 6600mAh』。Qi2対応の充電器はBelkinやAnkerから出てますが、モバイルバッテリーはまだAnkerのみのようです。

今までのワイヤレス充電ではQi(15W出力)が採用されていましたが、iPhoneだと最大出力が7.5Wに制限されていました。

それがQi2になりiPhoneでも最大15Wで充電できるようになったんです!これは激アツ!(iPhone 12シリーズでは最大7.5W出力、iPhone 13以降では最大15W出力)

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この記事で分かること

  • Qi2のモバイルバッテリーの充電速度
  • QiとQi2を比較して充電速度はどっちがどう速いか
  • Qi2充電だとバッテリー残量のどこの部分が充電が速いか
  • Anker MagGo Power Bank 6600mAhは万人にお勧めできない

結論:Qi2モバイルバッテリーは速くない

結論から言うと、Qi2モバイルバッテリーの充電速度は速くありません。もちろんQiより倍速い部分もありますが、トータルだと期待していたほど速くはなかったです。

これまでQi充電の場合、iPhone 15 Proを30%→80%まで充電させる(バッテリーの劣化を最小限にできる)のに約2時間かかっていたので遅いなーと思ってました。

Qi2なら倍の15W出力なので半分の1時間で終わる!と期待してましたが、結果としては…

1時間56分(Qi) → 1時間38分(Qi2)

と、Qiよりわずか18分しか速くなってませんでした。

動画レビュー

以下の内容でまとめてます。

  • 00:00 開封と商品説明
  • 04:22 定格容量
  • 05:14 満充電してiPhoneに装着
  • 08:54 上限80%で充電を止める理由
  • 09:44 Qi2とQiの充電速度比較結果
  • 11:49 Qi2の効果があるのは0→25%程度
  • 13:54 どういう人におすすめ?
▼ 買うの待った!Qi2対応Anker MagGo Power Bank 6600mAhに期待しすぎて失敗したレビューはこちら iPhoneで使うならご注意を

パッケージの注意書きの意味

パッケージに書かれたX2(2倍)
パッケージに書かれた「2X(2倍)FASTER」。「※」が2つ付いてたので、どこかに注意書きがあるのかなと思ったら…


背面に小さな文字で充電速度に関する注意書きがあった
パッケージの裏に小さく書かれてました。

**Data based on internal testing, charging an iPhone 15 from 0 to 25% compared with a 7.5W magnetic wireless charger.(7.5Wのマグネット式ワイヤレス充電器と比較して、iPhone 15を0~25%充電した場合の内部テストに基づくデータ)

つまり、iPhoneの場合、Qi(7.5W)からQi2(15W)になったけど、2倍の充電速度が得られうのは0~25%で充電した場合のみということらしいです。

実際に充電速度を計測してみてはじめてこの意味が分かりました。

スペック

Anker MagGo Power Bank 6600mAhのスペック

スペックはパッケージに書かれています。

  • 容量:6,600mAh
  • 総ワット数:5V⎓3.5A 最大18W
  • USB-C 入力:5V⎓3A / 9V⎓2.22A(最大20W)
  • USB-C 出力:5V⎓3A / 9V⎓2.22A(最大20W)
  • MagSafe対応ワイヤレス出力:最大15W

ただ、定格容量が分からなかったので、本体を確認すると…

折り畳み部分の間に小さな文字でスペックが記載されている
折り畳み部分の間に小さな文字でスペックが記載されていました。

写真を撮って拡大したのがこちら。

定格容量は4000mAh
ここに小さく「定格容量 4000mAh」と書かれていました(総容量が6600mAhなので約6割)。

iPhoneの充電を30〜80%にした結果

普段の僕の充電スタイルはバッテリーの劣化を極力避けるために、30〜80%の間で充電するようにしています。

その理由はこちらにまとめています。

iPhone15からの「上限80%」とは?スマホのバッテリー寿命を延ばす秘訣

このおかげか、約7か月使ったiPhone 15 Proのバッテリーの状態がこちら。

約7か月使ったiPhone 15 Proのバッテリーの状態
最大容量 100%でした。

0%まで使い切ったり、100%まで充電することを繰り返すと、どれぐらいの最大容量になるんだろうか?(メルカリに出品されてるのほとんど最大容量100%でした。)

Qi2充電スピード計測結果

Qiのモバイルバッテリーとして比較用にしたのがTORRASの10000mAhのもの。レビューはこちら↓

回転スタンド付きMagSafe対応10000mAhモバイルバッテリーはiPhone充電に最適!

表の左がQi、右がQi2です。

表1は、上記動画で説明している時間です。若干、計測時間にばらつきがあるので正確性に欠けています。なので、新たに追加で再計測しています(下記 表2)。

表1
TORRAS Qi ANKER2 Qi2
11:14 30% 13:55 26%
11:42 50% 14:25 50%
12:12 60% 14:55 63%
12:45 70% 15:17 70%
13:10 80% 15:51 80%
30%→50%…20%を28分 26%→50%…24%を30分
50%→60%…10%を30分 50%→63%…13%を30分
60%→70%…10%を33分 63%→70%…7%を22分
70%→80%…10%を25分 70%→80%…10%を34分
1時間56分で30%→80% 1時間56分で26%→80%
残量は4つのうち3つ残し 残量は4つのうち1つ残し


下記の表2が再計測した結果です。

表2
TORRAS Qi ANKER Qi2
11:14 30% 9:45 30%
11:29 41% 9:52 41%
11:42 50% 10:04 50%
12:12 60% 10:22 60%
12:45 70% 10:49 70%
13:10 80% 11:23 80%
30%→50%…20%を28分 30%→50%…20%を19分
50%→60%…10%を30分 50%→60%…10%を18分
60%→70%…10%を33分 60%→70%…10%を27分
70%→80%…10%を25分 70%→80%…10%を34分
1時間56分で30%→80% 1時間38分で30%→80%
残量は4つのうち3つ残し 残量は4つのうち2つ残し

Ankerの商品パッケージでは0〜25%がQi2の方が2倍速くなるということでした。上記結果を見ると、70%まではQi2の方が速いということが分かります。特に50%以下はQiより格段にスピード感を感じます。

ところが70%を超えるとガクンと充電速度が落ちました

結果としては、30%〜80%まで充電する場合の充電スピードは…

  • Qi・・・1時間56分
  • Qi2・・・1時間38分

という結果になりました。Qi2の方が速いもののその差は18分でした。

Anker MagGo Power Bankはどんな人におすすめ?

僕のようにバッテリーの劣化を気にして0%まで使い切る人には、このAnker MagGo Power Bankは向いてません。使う意味を感じません。

このモバイルバッテリーの恩恵を最大限に受けられる方は、普段から0%までバッテリー残量を使い切ってから充電する人です。買って損することはまずないでしょう。

デザインも良いし、スタンドにした時もとても使いやすいのでどんどん購入してください。

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