10年間洗ってないパタゴニアのダウンを洗った結果…【失敗しないダウンジャケットの洗い方】

専用クリーナーでダウンジャケット洗った時の水の色

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10年間の汚れをキレイさっぱり洗い流す!

10年ぶりにパタゴニアのダスパーカを専用クリーナーで洗ってみたら——湯船に溜めた水が黄色く濁ってきました。

真っ黒なアウターなので汚れが見えづらく、ニオイも気にならなかったんですが、やっぱり 皮脂汚れ・汗・ほこり はしっかり蓄積されていました。

ちなみに、このダスパーカの素材は、実は「ダウン」ではなく中綿がプリマロフト(化繊) のタイプです。(※読者さんからの指摘で気づいた部分ですが、結論として 今回使った洗剤はダウンはもちろん化繊もOK なので問題なし)

この記事では…

  • 洗濯表示タグのチェック
  • 専用クリーナーの選び方
  • 手洗い/洗濯機の正しい使い方
  • コインランドリーでふんわり仕上げるコツ
  • パタゴニアの2025年版ケアガイドのアップデート

まで含めて 最新の“正しい洗い方” としてまとめ直しました。

「ダウンは自宅で洗うのが怖い…」という方に向けて、

結論:自宅で簡単に洗えて、仕上がりは感動レベルに変わる

というのを実体験ベースでしっかり解説します。

この記事でわかること

  • ダウン/化繊ジャケットの 洗濯タグの正しい見方(2025年版)
  • 自宅で洗う前に絶対確認すべき 3つのポイント
  • 失敗しないための 具体的な洗い方の手順
  • よくある「やってはいけない洗い方」
  • 乾燥機で“ふんわり復活”させるコツ
  • 実際に10年洗わなかったパタゴニアを洗ってみた結果
  • おすすめの専用クリーナー(最新モデルに更新)

洗う前に絶対チェックすべき「洗濯表示タグ」(2025年版)

まずは、洗いたいダウンジャケットについてる 洗濯タグを必ず確認します。

ダスパーカの洗濯表示タグ

2004年に購入したダスパーカの洗濯表示タグ。古着のタグみたいになってますが、ちゃんと一番左に「液温40℃限度の洗濯機洗い可能マーク」がついてました。この記事のタグは旧JIS仕様ですが、新JIS記号でも意味は変わりません。

タグの裏側には洗濯機について記載

裏側には「常温水、中性洗剤、弱水流。漂白剤不可。ドライクリーニング可。形を整えて平干し」と書かれてました。

これなら洗濯機でも洗えます。

今回は洗濯機可マークでしたが、ダウンジャケットにはそのほか手洗いマーク手洗い不可マーク・洗濯機不可マークのものもあります。手洗いマークなら洗濯ネットに入れて「手洗いモード」など優しく洗うコースがあれば、洗濯機でも洗えます。

手洗い不可や、洗濯機不可のものは、洗濯機で洗うとダウンジャケットが痛む恐れがあるので、その場合はクリーニング店に持っていった方が安全です。

洗濯前の注意点(ここが一番大事)

ダウン/化繊ジャケットを洗うときの注意点は次の4つ。

① ジッパー・ベルクロをすべて閉める
金属部分は生地を傷つける原因。ポケット類もすべて閉じておく。

② 特大サイズの洗濯ネットがあると生地が傷みにくい
最近は Amazon でも「特大・ダウン用」が増えています。ネットに入れることで 洗濯槽への引っ掛かり・擦れを防止

③ 洗剤は中性の“ダウン専用クリーナー”が必須
弱アルカリ性洗剤は 羽毛のオイルを落としてしまって寿命が縮む。化繊(プリマロフト)も専用クリーナーのほうが仕上がりが良い。

2025年現在のおすすめはこの2つ:

④ 乾燥はコインランドリーの“ガス乾燥機”が最強
家庭用より強力&高温。ふんわり仕上げたいなら必須レベル。

※価格は店舗により違うので「9〜12分100円」が目安です。

用意したもの

用意したダウン専用クリーナーとテニスボール

今回用意したのはこちら。

ダウンのふくらみ保ちながら洗浄するダウン専用クリーナー

Amazonで評判の良かったのがこのダウン専用クリーナー。液性は中性で、ダウンのふくらみを保ちながら洗浄してくれます。羽毛のジャケットや寝袋にも使えます。防臭成分も配合されてるので、ダウンをフレッシュに保つことができ、生物分解性もあるので環境にも優しいクリーナーです。

テニスボールはいたって普通のもの。近所のスポーツ用品店で買うと高かったので、Amazonで買いました。ダスパーカは大きいので、テニスボール3つでちょうど良かったです。

実際のダスパーカの状態(洗う前)

洗う前のダスパーカ

引越しの際に破けた箇所をパタゴニアに送って直してもらったものです。

パタゴニアのダウンが破けたので修理に出してみた 梱包から発送まで

2004年購入→引越しでダンボールに詰める→開封時にカッターで傷つける→自分で補修(洗濯時にさらに破れんじゃないかと心配だったので洗濯できず)→パタゴニアで補修→10年ぶりに洗濯!というわけです。

肘の部分のシワシワ

肘の部分。シワシワになってるだけでなく、硬くごわついてました

前腕部分
前腕の後ろ側の部分。ここが一番ごわついてました。

背中部分
背中部分は若干シワがついてる程度で、ごわつき感は少なめでした。

10年洗ってないので当然ですが、明らかにフンワリ感が消えて、着ていて重い状態でした。

手洗い → 洗濯機 → 乾燥 の流れ

まずは浴槽で手洗い(10年分の汚れに驚愕)

フロントジッパーやポケットのジッパー、すべて閉じる
フロントとポケットのジッパー、すべてを閉じます。

浴槽にお湯をためる
40℃のお湯を30Lほどためます。

ダウン専用クリーナーをキャップ1杯分入れる
ダウン専用クリーナーをキャップ2杯分入れます。水25-30リットル当たり1杯が目安ですが、今回は10年ぶりの洗濯だったのでキャップ2杯分入れておきました。

専用クリーナーの液体は透明でサラサラしてました。特に香料も入ってないようで、目立った匂いもありません。

ダスパーカを水に浸す
ダスパーカを水に落とします。ダウンジャケットなので浮きます。手で優しく押しながら空気を抜いて水を吸わせます。ゴシゴシ洗わないのがポイントです。

一通り洗浄液を吸わせて押し洗い
一通り洗浄液を吸わせたら、何度も押し洗いを繰り返します。水分を吸ってるので、ダスパーカはむちゃくちゃ重くなります。無理に持ち上げて生地を破かないように注意しました。

数分で…

水が瞬く間に黄色になりました
水が黄色に…よく見ると変なゴミも出てきてました。30リットルのお湯が薄黄色になるぐらい汚れてたようです。

ほんの数分で水がダスパーカの汚れで黄色に...
ほんの数分で洗浄液が黄色に…。洗剤は透明なので、この色はダスパーカーに付着してた汚れで間違いありません。10年分の汚れ、おそるべし。

洗濯機で「洗い → すすぎ → 脱水」を1サイクル

その後、普通に洗濯機で洗い・すすぎ・脱水を1サイクル行う
どれだけ汚れてたのか分かったので、あとは洗濯機で「洗い・すすぎ・脱水」を1サイクル行いました。専用クリーナーもキャップ1杯分使いました。

洗濯機で使う設定(一般的なおすすめ)

  • 水温:常温~40℃
  • 洗剤:専用クリーナー(キャップ1杯)
  • コース:手洗い/ドライ/弱水流
  • 脱水:通常でOK(短くする必要なし)

※よくある誤解:「羽毛が偏るから脱水は弱く!」
→ これは 間違い で、後の乾燥工程で“完全に復元”するので問題なし。

僕も今回ふつうに脱水しましたが、乾燥機+テニスボールで完全復活しました。

コインランドリーの乾燥機で“フワッフワ復活”

脱水まで終わったら、洗濯カゴに入れて近所のコインランドリーに持っていきます。

ここが一番大事な工程。家庭用の乾燥機でもいいんですが、ガス式のコインランドリー乾燥機は圧倒的に仕上がりが良いです。

乾燥の基本セット

  • 温度:中温 → 高温
  • 時間:25〜35分程度
  • テニスボール:2〜3個

テニスボールを入れる理由は簡単で、乾燥中にボールが跳ねることで中綿(ダウン・化繊)がほぐれて均一に膨らむため。

今回のダスパーカも最初の9分は「中温」、残り18分は「高温」でまわしました。

コインランドリーの乾燥機に入れたダスパーカ
コインランドリーの乾燥機に入れたダスパーカ。テニスボール3つも一緒に入れます。

近所のコインランドリーは9分100円で、温度調節は「低・中・高」の3段階。温度がわからなかったので最初の9分間は「中」でやりましたが、残りの18分間は「高」で回しました。

全部で300円分、27分でほぼ乾きました。今回はこの料金でしたが物価上昇や店舗の場所によって変動します。

乾燥後:感動レベルでふんわり軽くなる

乾燥機から取り出した瞬間、むちゃくちゃふんわりしてて軽くなってることに驚きました!あまりにも手触りが良かったので、ちょっと感動しましたよ。

  • 前腕のごわつきが完全に消える
  • 首元のファスナーが“スーッ”と滑る
  • 重さが一気に軽くなる
  • 触ったときの“空気を含む感じ”が戻る

明らかに新品時のふんわり感が戻っている のが分かります。

あとは1日ほど陰干ししたらダウンジャケットの洗濯は終了
あとは1日ほど陰干したらダウンジャケットの洗濯は終了です。

洗濯後に絶対やっておくべきこと

1日ほど陰干し
乾燥機でほぼ乾くとはいえ、内部に少し残った湿気を飛ばすため陰干しは必須です。

撥水性が落ちている場合は「DWR再加工」
パタゴニアの2025年ケアガイドでは撥水ダウンは定期的な再加工を推奨しています。Nikwax の「TXダイレクト」などが定番です。

動画レビュー

YouTubeにレビュー動画もアップしてます。合わせてどうぞ。

よくある失敗と対策

失敗1:弱アルカリ洗剤を使ってしまった
→ 羽毛の油分が落ちてしまいペチャンコになる
中性 or 専用クリーナー必須

❌ 失敗2:乾燥不足のままクローゼットへ
→ カビ臭・雑菌・嫌な臭いの原因
コインランドリー乾燥機は必須レベル

❌ 失敗3:高温で長時間乾燥
→ 接着剤部分が劣化したり、プリントが剥がれる可能性
“中→高”の順で短時間が正解

❌ 失敗4:手洗いだけで終わらせる
→ 中綿が均一に戻らない
乾燥機での復元が一番重要

ダウンを洗う頻度の目安

最新のアウトドアメーカー(パタゴニア・ノースフェイス)の推奨は:

  • シーズンに1回が基本
  • 汗をかきやすい人 → 2回
  • 撥水タイプ → 汚れが目立たなくてもシーズン1回は推奨

10年洗っていなかった僕のダスパーカは論外ですが、洗うと“新品感”が戻るので定期的に洗う価値はめちゃくちゃ高いです。

実際にやってみて分かったこと

洗濯が終わったダスパーカ
洗濯が終わったダスパーカ。手に取った時のふんわり感がハンパないです。10年も洗ってなかったので、この感触を忘れてました。

二の腕の部分もごわつき一切なし
二の腕の部分もごわつき一切なし。また、首のファスナー部分のごわつきもなくなり、ファスナーがスーッと一番上まで上がるようになりました!

補修した部分もほつれなど一切なし
補修した部分もほつれなど一切なし。

今回初めてダウンジャケットの洗濯をやってみましたが、思ってたほど面倒でもなく、意外と簡単だったなというのが率直な感想です。

一番大変だったのが最初に浴槽に入れて押し洗いした時。ダスパーカは大きいので吸い込む水分量はハンパじゃありません。
浴槽には30リットルのお湯があったんですが、半分以上吸い込むぐらいの吸水性能でした。重くなってるのでそのまま持ち上げると生地が破れそうだったので、風呂桶などに入れて洗濯機まで持っていきました。

手洗いの方へ
ダウンは水を大量に吸い込むので、洗いとすすぎは超大変です。疲れるだけじゃなく、ダウンを痛める可能性があるので、無理せずクリーニングに頼むのがおすすめ。

洗濯機で洗えるならボタン一つで終わるのでとても簡単です。

専用クリーナーとテニスボールを用意するだけなので、これからは毎シーズン、ダスパーカだけでなくダウン系のアウターは洗うようにします。

まとめ:ダウンは自宅で洗える。むしろ洗ったほうがいい

最後に自分でダウンジャケットを洗う際のポイントをおさらい。

  • 洗濯タグを確認する
  • 中性の専用クリーナーを使う
  • 乾燥はコインランドリー一択
  • テニスボールで偏りゼロ
  • 仕上がりは“新品みたいに”ふんわり戻る

結論:怖がらずに洗ったほうが絶対に得。

10年以上洗っていなかったダスパーカも今回の方法で見事復活しました。

お悩みの方は、まずはやってみてください。やってみると意外と簡単です。

乾燥機から取り出す時のあのふんわり感は感動ものですよ!

ちなみに、最近のコインランドリーでは羽毛布団も洗えちゃいます。一緒にやっておくと、今年の冬がふんわりポカポカになること間違いありませんよ!

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