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プロ用ビデオ三脚はエントリーモデルでも10万円!
初めて買ったビデオ三脚は、約2万円の『SIRUI SH25』でした。
それまでは写真用の三脚ばかり使ってたので、その便利さに驚いたのを覚えてます。
ビデオ三脚の何が良いのかというと、個人的に一番感動したのが簡単に高さ調整と水平出しができることです。
写真用の三脚とビデオ三脚の違い
写真用の三脚と、ビデオ三脚。
この違いを一言で表すと「写真三脚は固定するもの」「ビデオ三脚は動かすもの」です。
写真用の雲台は自由雲台とか3ウェイ雲台が有名ですが、ともに写真撮影中にはカメラが動かないようにガッチリ固定させて使います。
一方のビデオ三脚も固定して使うこともありますが、水平方向や垂直方向にカメラを動かしながら撮影することも多いため、パン軸とチルト軸がフルード(油圧式)になっててジワーッと動かすことができるようになってます。
三脚部分にも違いがあって、ビデオ三脚はハーフボールがヘッドの下についてて簡単に水平を取ることが可能です。
あと、一番気に入ってるポイントが、高さ調整の簡単さ。高さを調整する回転ノブが雲台のすぐ下にあるので高さをものすごく簡単に調整できるようになってます。
それまでは、動画撮影中に高さを調整する場合、しゃがんでナットロックを緩めて高さを調整してたんですが、これがもう面倒で面倒で…。
ビデオ三脚ならしゃがむことなくささっと高さを調整しておまけに水平もパパッとセットできます。
というわけで、動画を撮影するならビデオ三脚はもう欠かせない体になってしまったんで、SH25よりももっと良いビデオ三脚が欲しくなってきました。
そこで購入したのが、『sachtler System Ace L GS CF』です。
sachtlerをご存知ない方のために、この並んだ言葉の意味を簡単に説明しておきます。
「sachtler(ザハトラー)」がメーカー名で、「System」が雲台と三脚が一緒になったセットのこと。「Ace」は雲台の種類で「L」が雲台の大きさ。「GS」はグランドスプレッダーで、「CF」はカーボン、という意味です。
SIRUI SH25の不満点は地上最低高
SIRUI SH25もものすごく好きなビデオ三脚です。
最大搭載荷重10kgだし、油圧雲台でじわっとした動きの映像も撮影できるし、大きめのレッグロックで素早く簡単に高さ調整もできます。
ただし、地上最低高が91cmとちょっと高いんですよね。
これが、SH25とsachtler System Ace L GSの最低地上高の比較です。
左のSH25は地上最低高が91cm。一方、右のSystem Ace L GSは57cmです。
室内で撮影することが多いので、その場合SH25だと上から見下ろすような映像しか撮れません。
一方、System Ace L GSならグランドスプレッダーで足の広がりを調整できるので、一番脚を広げた状態にするとかなり低い状態で撮影が可能になります。
ちなみに、高長はSH25が190cmで、System Ace L GSは173cmです。
あと、SH25はカウンターバランスの設定ができないので、カメラを斜めにした状態で固定するのも難しかったです。
動画レビュー
YouTubeに動画レビューを公開してます。
開封から雲台の動かし方、テスト撮影まで詳しくまとめてますので、気になる方はこちらの映像からどうぞ。
▼ sachtler System Ace L GS ず〜っと欲しかったビデオ三脚(雲台)購入!動画制作者におすすめ
sachtler System Ace L GS レビュー
sachtlerというメーカーは、以前、ちょっとだけ映像の仕事をしたことがあったんですが、その時から知ってまして、ビデオ三脚を使い始めてからずーっと気になってたメーカーでした。
ちょっとした憧れのようなものですね。
ただ、プロ用の機材なのでお値段もかなり高額です。20万円ぐらいの価格帯のものが一般的によく売れてるような感じですね。中には100万円を超えるようなものもゴロゴロしてます。
さすがに2万円のSH25からのステップアップに20万円もの三脚を買うのは過剰スペックすぎるし予算も大幅にオーバーだったので、エントリークラスのAceシリーズを買うことにしました。
パッケージを開封すると、バッグに入った状態で梱包されてました。
三脚のバッグはいくつか持ってますが、形状が三角形になってるのは初でした。
中身は、三脚本体・商品登録のお願いなどの紙類・パン棒(パンバー ace)・クイックリリースプレート。
System Aceのバッグと、お気に入りのBillinghamのカメラバッグ。
バッグの中身。ヘッド部分はちょっと厚手になってます。
三脚本体。
スペックはこちら。
- システム構成:ace L +ace カーボン三脚(グランドスプレッダー付)+ aceL バッグ
- 耐荷重域:0〜6kg
- カウンターバランス:7段階およびフリー
- ドラッグ数:3段階およびフリー
- ヘッド重量:1.7kg
- カメラプレート移動幅:104mm
- チルト角:+90°〜-75°
- 使用温度範囲:-30℃-+60℃
- カメラ取付けタイプ:スライドイン
- 標準装備パンバー:パンバー ace x 1本
- 脚部:カーボン3段
- システム重量:4.1kg
- 最低/高長:57-173cm
- 運搬寸法:87cm
地上最低高は57cm。
パンバーは細くて持ちやすいです。
脚の先をずらすと石突が出てきます。
水準器はボタンを押すとライトが点灯します。電池はボタン電池で交換もできます。
カウンターバランスも7段階で調整可能。
EOS R5 + TOKINA 50mm F1.4 + EF-EOS R + BG-R10 = 約2.3kgぐらいの重さならカウンターバランス「3」でピタッと止まります。
System Ace L GS 実際に使ってみた感想
実際に使ってみた感想をまとめますと…
- ● 良い点
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- 雲台のレベルが格段にアップした(SH25と比べて)
- ドラッグレベルも3段階からすぐに選べるので、ゆっくり動かしたい時は「3」、速めに動かしたい時は「1」など、すぐに切り替えられるのも良い
- 地上最低高が57cmなので室内でもある程度のローアングルに対応できるようになった
- パン・チルト・カメラプレートのロック・ドラッグレベル・カウンターバランス・水準器のライト、全てを左手でササっと操作できるのは素晴らしい
- カメラプレートはManfrotto MVH502AHとの互換性もあり
- ● 悪い点
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- まだひとつも無し。これから長期間使ってみて見極めたいと思います。
とにかく、実際に使ってみたら「これがプロの機材か」と感心しまくり。色々考えられて造られてるなーというのが良く分かりました。これだけ高価なのもうなずけます。
使うことに喜びを感じるビデオ三脚なのは間違いありません。
これから本格的に映像制作を始めたい方にも安心しておすすめできる逸品です!