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開放感溢れる爽快感たっぷりのヘッドホンGRADO『SR325e』
10万円のイヤホンSE846買ってからオーディオ熱がまだまだ止まりません。
今度はヘッドホンです。それもただのヘッドホンじゃありません。
耳に当てて音を聴いた瞬間「何!?この突き抜けた開放感は!!!」と強い衝撃とインパクトを感じたヘッドホンは初めてでした。
説明書には、
本機の能力を充分に発揮するためにはブレークインが必要です。1日に数時間の使用にて約1週間で50%、約1ヶ月間でブレークインは完了します。ブレークインを早く終える為にCDプレーヤーのリピート機能等を利用することもできますが、音量は通常ご使用時のレベルで行ってください。また、ブレークインには特殊なソースではなく音楽をお奨めします。
と書かれてます。
イヤホン・ヘッドホンにはエージング(上記説明のブレークイン)が必要だということはよく聞く話ですが、ちゃんとメーカーの説明書に書かれてるのを見るのは初めてだったので、「ブレークイン(エージング)ってほんとに必要だったんだ」と目から鱗状態でした。
というわけで購入から20日ほど、ほぼ毎日使ってたので、50%以上はエージングが済んでるはずなので、ファーストインプレッションとしてまとめてみました。
GRADOとは?
GRADOは1953年アメリカ創業の老舗オーディオメーカーです。
開放感溢れるシンプルな構造のヘッドホンで、かなりクセがあることから好き嫌いがハッキリ分かれるメーカーです。ヘッドホンマニアにとっては特別な地位のあるメーカーのようですね。僕は聴いた瞬間にファンになりました。
価格を問わず、サウンドの方向性が一貫しており安いモデルでもGRADOならではのサウンドを楽しむことができます。
1番安いのがSE60eで12,000円ぐらいから購入できます。高いのはPS2000eというフラッグシップモデルで約35万円(視聴してみたい)です。
基本的にダイナミックドライバー → 円筒形開放ハウジング → スポンジのイヤーパッド、というシンプルな構成が多いです。価格が高くなるほど各パーツが段階的に高品質なものになるという感じ。
愛好家の間では「変態紳士のヘッドホン」なんて呼ばれてまして、突き抜ける開放感溢れるGRADOサウンドがその真骨頂と言われてます。
GRADO SR325e に決めた理由
GRADOの存在を知ってから、どれを買おうかすごく悩みました。
1番安いSR60eにするか、それともウッドハウジングで6万円ちょっとのRS2eにするか。
レビューを見まくって、結局は価格.comで群を抜いてレビューが多い約4万円のSR325eにしました。GRADOファンなら誰でも知ってる定番中の定番モデルです。
- ● SR325eのレビュー抜粋
-
- 圧倒的な音抜けの良さ
- 一切こもりを感じさせない爽快感
- シンバルやハイハットなどの硬く澄み切った突き抜けるような高音
- 明るく暖かみのあるボーカルなどの中音域
- オープンエアとは思えない低音域の量感
- 十分な量感と厚みがありながら抜群の俊敏性を誇る素晴らしい低音
価格コムのレビューには、こんな大絶賛の声が溢れてます。
あと、ロックやメタルなどにも向いているというのも購入の理由ですが、買ってから実際に聞いた感じだとロックだけでなくクラシックのバイオリンとかチェロなど透き通った音も驚異的でした。
アコースティックギターとかも最高です。
GRADO SR325e レビュー
GRADO SR325eのパッケージ。
箱の裏に手書き文字?「#-37887-」とはなんのこと?
パッケージを開封!きちんと日本語の説明書が入ってました。これに上記ブレークインについての説明が書かれてます。
創業者のJohnさんと息子さん?の写真です。この方達が作ってます。
GRADO SR325e!おー!なんか安っぽいけどかっこいい〜。「’53」とは創業年のことですね。
GRADO SR325eの本体。
正直なところ、これが4万円のヘッドホンとは思えないぐらいシンプル?質素?な仕上がりになってます。
プレステージシリーズの最高峰モデルでアルミハウジングです…が、あまり最高峰っぽい感じがない…。
イヤーパッドはちょっとゴワゴワしたウレタン製のスポンジ。耳へのフィッティング感はあまり良くないです。
最初つけた時は側圧が自分に合ってなかったので10分もしないうちに耳が痛くなりました。ただ、ヘッドバンドには側圧調整板が内蔵されてるので、ヘッドバンドを広げて何度も調整。
最終的には、ほぼ側圧がないけれどもちょうど鼓膜のところに来るように調整できました。極端な例で説明すると、おもちゃのやじろべぇみたいな感じです。頭の頂点で支えて両耳は軽く触れてるイメージです。これで長時間使ってても痛くならないようになりました。
予想外に良かったのがこのゴワゴワスポンジ。最初はザラザラしてて全然気持ちよくないなーと思ってたんですが、これだと暑い季節でも全く蒸れません。開放型のヘッドホンでも合成皮革のイヤーパッドだと暑い季節は汗や皮脂でベトつくことが多いんですが、このスポンジは全くベタつかず快適そのもの。
汗や皮脂で汚れた場合でもサッと取り外して(シンプルな構造なので取り外しは超簡単です)、薄めの中性洗剤で押し洗いし、軽く絞ってから形を整えて陰干しすれば元どおりです。
説明書によるとかなりの耐久性があるようですが、ウレタン材のフォームそのものが崩れたり黒い屑が出てきたら交換できます。
側圧調整板内蔵の本革ヘッドバンド。
本革が使われてるのは上位モデルのみ。プレステージシリーズでは、このSR325eのみが本革バンドです。他は合成皮革のバンドになってます。
頭頂部の皮脂や汗だけでなく、ワックスやジェルなどの整髪料がついてもベタつくこともなくとても快適です。
GRADOのサイトにも、
そして細身のネクタイと陰鬱な一瞥を醸し出す表情と完璧にマッチする。本皮製のヘッドバンドは、ブリルクリーム(Brylcream)を撫で付けた頭髪でも問題ありません。
SR325e|GRADO(グラド)
とあります。面白い表現ですね。
GRADO SR325e 聴いてみた感想
ヘッドホン自体の作りは良いとは言えませんが、音に関しては本物です。
まったくこもることのない清々しい音抜けの良さは初体験でした。初めて聴いた時は、自然と顔がニヤついてたと思います。
高音の切れ味が素晴らしいです。
これまで聴いてたロック、ヘビメタ、ポップ、ダンス、クラシックなどなど、最近よく聴いてた曲を聴きなおしては「こんな音なってたっけ?」「こんなにボーカルの声が澄み渡ってたっけ?」と驚いては何度も聴き返してました。
中高音の抜けはもちろん、低音もしっかりしてまして中音域にかぶることもなく量感と厚みがあります。
開放型なので音漏れします。当然、外の音も聞こえます。ただ、ノイズキャンセリングヘッドホンやSE846など遮音性が高いものを使ってると、来客のピンポーンが聞こえなかったり、自室で作業中に家族から呼ばれて気づかず、ドアをノックされても気付かず、最後にドアを開けられてビクッと驚かされる、なんてことがありますが、開放型なのでそんな心配もありません。
初めて着けた時はなんて装着感の悪いヘッドホンだと思ったんですが、上記の通り側圧を調整したら長時間でも耳が痛くならなくなったし、ウレタン製スポンジのイヤーパッドも全く蒸れることがないので暑がりの僕にはとても快適に使えてます。
あ〜、買って良かったSR325e。
完全にGRADOファンになってしまいました。
僕の場合は大正解でしたが、音は本物でも装着感がかなり独特なので気になる方は視聴をおすすめします。
近くに視聴できるところがない場合は、1番安いSR60eを試しに買ってみて、GRADOにまず触れてみるのがいいと思います。
あとはGRADO沼が待ってるはずです。