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ヨシタケシンスケさんが描く妄想書店『あるかしら書店(ヨシタケシンスケ 著)』を読んでみました。
一緒に本屋に行った娘が「これ読みたい」と持ってきた本。どれどれと品定めすると、帯には「10万部突破」「王様のブランチで大絶賛」と書かれてまして、そんなに売れてるなら僕も読んでみようかなと、娘のためというよりは僕のために買いました。
ヨシタケシンスケさんの本は初めて買ったんですが、イラストがすごくホンワカしててかなり癒されました。
ジワジワしみてくる妄想書店
最初の数ページをめくって感じたのが、
なんだ?この本?
でした。失敗したかなと思ったぐらい。
最初にカバーをめくると『バタ足入門の本』というイラストがあり、「ビート板型の本を読んでる子供」→「本を閉じる(水泳帽と水泳パンツのいでたち)」→「その本を使ってバタ足の練習」という絵が描かれてます。
そのまま読み進めると、本の概要が紹介されてました。
ある町のはずれにある、一軒の書店。その書店は、知る人ぞ知る”なんでもある”書店。その店のしぶい店主が、お客様の「ありますか?」の質問に、必ず「ありますよ」と、本を差し出してくれるという。その書店で出会える、不思議な本や、あるかもしれない本にまつわるグッズや仕事、文化を通して、「本ってやっぱりいいよねェ」とつい言いたくなるような一冊。
あるかしら書店 Amazon内容紹介より
お客さんが来客して、
「ちょっとめずらしい本、ありますか?」
「本にまつわる道具、ってあるかしら?」
「本にまつわる仕事の本、ってあるかしら?」
「本にまつわるイベントの本、ってあるかしら?」
「本にまつわる名所の本、ってあるかしら?」
と注文し、店主のおじさんがニコニコして快く注文の本を用意してくれる、魔法のような本屋さんです。じゃあ、いったいどんな本が出てくるのか?
例えば、一番最初に出てくる「めずらしい本」の『「作家の木」の育て方』。
- まずは、好きな本の間にタネをはさんで土に埋める
- 水をやり毎日いろんな本を読み聞かせて大事に育てる
- 毎年、読書の秋になると本が実る
- 手間がかかるが上手に世話するといい本ができる→他の木をほめるとスネて身をつけなくなる
ね?ワケがわからないでしょう?
でも、そのまま読み進めて行くと「あ〜、そういうことね」と徐々に納得させられまして、さらには「あ〜、それ分かる〜」「あ〜、本っていいよねぇ」「あ〜、もっと本読みたい〜」という風に、心境の変化がジワジワと起こってくる不思議な本です。
最後の「大ヒットしてほしかった本」では、本を出してる人は誰しも大ヒットを心のどこかで望んでることが何度も描かれてまして、大人向けの絵本だなとちょっとニヤッとしてしまいました。
「もっと本屋さんに行きたくなる」
「もっと本を読みたくなる」
「自分でも本を出してみたくなる」
そんな本です。
内容も面白かったですが、イラストにはホント癒されます。ヨシタケシンスケさんのファンになってしまいました。今度別の本も読んでみようかな♪