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これまで数々の原作がドラマ化されてきた池井戸潤の作品たち。
僕が初めて知った池井戸作品は、TBSで放送された「半沢直樹」でした。これはかなり有名。あと「下町ロケット」も大ヒットしましたね。その他、テレビでは「鉄の骨」「ようこそ、わが家へ」を見ましたが、どれもグイグイと引き込まれてしまう印象的な作品ばかり。最後にはスカッとさせてくれるものが多いのも大好きなポイントです。
そんな池井戸潤の新作である『アキラとあきら』(徳間文庫:文庫とKindleでは表紙のデザインが違います)がいきなり単行本で発売されるというので、早速購入して読んでみました。
WOWOWでは最速ドラマ化されるということだったので、「相当面白いんだろうな」とハードルが上がりまくった状態で読んだんですが、期待を裏切らない読み応えありまくりの長編小説でした。
以下、あらすじの紹介はありますが、ネタバレなしです。
『アキラとあきら』は2006〜2007年に書かれた幻の長編小説
この『アキラとあきら』は、2006〜2007年にかけて「問題小説」に連載されたまま書籍化されずにいた幻の長編小説。
老舗の足袋製造会社の新たな挑戦を描いた「陸王」以来の新作ですが、「陸王」よりも「民王」よりも、吉川英治文学新人賞を受賞した2009年の「鉄の骨」よりも前の作品です。ついでに言うと、2010年の「下町ロケット」よりも前のもの。
小説の書き方を人物重視に変えるきっかけとなった「シャイロックの子供たち」(2006年1月)以降に書かれた作品であり、同時期には「空飛ぶタイヤ」(2006年)や半沢直樹の「オレたち花のバブル組」(2008年)が出版されてます。「アキラとあきら」はその頃に書かれた作品を、人気作家になった池井戸潤が改めて一冊の本に磨き上げた作品というわけです。十分期待していい作品ですよ。
アキラとあきらのあらすじ。
零細工場の息子・山崎瑛(あきら)と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬(かいどうあきら)。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。
→ Amazonの内容紹介より
ネタバレになるので内容については触れませんが、700ページの長編小説にもかかわらず、一晩とはいきませんでしたが、仕事をしつつ3日で読み終えてしまいました。僕の読書ペースからするとかなり早い方です。
自分の中で、小説の良し悪しを判断する指標となってる「途中で読むのが惜しくなる」現象がこの作品でも発生。一気に読んでしまってはもったいないので、なんとか我慢しながら読み進めてしまいました。もっと読書に没頭したいと思った作品は久しぶりかも。
ふたりのアキラが遭遇する様々な逆境、どうしようもないほど憎悪を抱かせる悪役たち、その悪役を真っ向から正々堂々と叩き潰す爽快感。読んでてこれほどいろんな感情が出てくるのは池井戸作品ならではですね。
正直、「下町ロケット」や「空飛ぶタイヤ」以上の爽快感を望んでる自分がいましたが、それはちょっと望みすぎですかね。爽快感欠乏症になってる自分が…。
WOWOWで最速ドラマ化!向井理と斎藤工のダブル主演
原作の小説が5月17日に発売。それから2ヶ月も経たないうちにWOWOWで最速ドラマ化が決定。
第1話は7月9日放送。なんと第1話は無料放送となってます。
ふたりのアキラに、向井理と斎藤工。その他、小泉孝太郎、田中麗奈、賀来賢人、木下ほうか、堀部圭亮、松重豊、瀧本美織、永島敏行、上川隆也(友情出演)、尾美としのり、石丸幹二などなど。超豪華な顔ぶれ。WOWOWの力の入れ具合が伝わってきますね。
過去の池井戸作品でいい味を出してた小泉孝太郎さんや石丸幹二さんも出演されてます。
おそらくWOWOWオンデマンドでも放送されるので、見逃しても安心です。
WOWOWオンデマンドでは、過去にWOWOWで制作された池井戸潤作品、仲村トオルの「空飛ぶタイヤ」、三上博史の「下町ロケット」、織田裕二の「株価暴落」も見放題。合わせてどうぞ。