iOS 10.1がリリースされたので、早速iPhone 7 Plusでカメラのポートレートカメラ(Beta)を試してみました。ちなみに、カメラのシャッター音/スクショ音を消す裏技はもう使えなくなりました。一方、最小限に小さくする方法は問題なく使えたので、早速切り替えておきました。
さて本題。まだBeta版ですが、被写界深度エフェクトを早速試してみました。
被写界深度エフェクトとは?
結果をお見せする前に、被写界深度エフェクトについて簡単にご説明を。
まず、被写界深度とは何かと言うと、ピントが合っている範囲(奥行き)のこと。この奥行きが深ければ、「被写界深度が深い」=「ピント前後のボケが少ない」写真になります。逆に、奥行きが浅ければ、「被写界深度が浅い」=「ピント前後のボケが多い」ということになります。ボケボケの写真を撮りたければ、被写界深度を浅くすればいいということですね。(ここら辺のことについて詳しく知りたい方は、中井精也さんの名著『世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書』がおすすめです。)
一般的に被写界深度は、デジタル一眼レフなどで絞り値(F値)・焦点距離・撮影距離を調整することで決まりますが、iPhoneでは調整ができません。そのため、iPhone 7 Plusから搭載された望遠レンズを使って(広角レンズも使っている?)、ソフトウェアで擬似的に被写界深度の浅い写真を取るようにしたのが、被写界深度エフェクトってわけです。
iPhoneの被写界深度エフェクトは暗い場所はつらい
iOS 10.1にアップデートしたiPhone 7 Plusでカメラアプリを起動してみると、新しく「ポートレート」モードが追加されてます。
「写真」と「スクエア」の間に「ポートレート」が追加されました。「Betaを試す」をタップしてみると、望遠レンズに切り替わります。被写体が近すぎる場合は「離れてください。」というメッセージが表示されました。
被写体から20〜30cmほど離れないと被写界深度エフェクトは発動しません。
ピントが合う距離まで離れると、被写界深度エフェクトが発動し「被写界深度エフェクト」の文字が黄色に。おぉ、背景がボケボケになってる!
撮影した写真を比較。
こちらは被写界深度OFFの写真。
そしてこちらが被写界深度ONの写真。キシリトールの周辺がボケボケになりました。
被写界深度エフェクト比較画像。左がOFF、右がONの状態。かなりボケてるのが分かりますね。
ただ、今回は暗い部屋の中で撮影したせいか、ノイズがすごかった。
上記写真を等倍してみると、
これだけノイズが乗っちゃってます。写真アプリで情報を見てみると、ISO感度が1250になってました。iPhone 7 Plusの望遠レンズは、広角レンズに比べると極端に暗所での撮影が弱くなります。いくら被写界深度エフェクトでぼかしているといっても、ノイズはのります。ちょっとひどいぐらいに...。
ちなみに、同じシチュエーションで普通に撮った(広角レンズで撮影した)写真を等倍してみると、
ノイズの量が全然違います。こちらはISOは80でした。これだけ広角レンズと望遠レンズの性能が違います。
まだベータ版とはいえ、これだけのノイズはちょっとどうにもならないレベルじゃないかなと。明るいところで撮影すれば、ノイズが少ない写真は撮れますが、暗所での撮影に限ってはちょっと難しいかも。ブログ用の小さな写真でもこのノイズは分かっちゃうレベルです。
これはもう被写界深度エフェクトどうこうというより、望遠レンズの問題のような気がしますね。
意外とボケていい感じだけど、望遠レンズを使った暗所での撮影は要注意、これが結論かな。
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