最新版|iPhoneの「充電上限」機能とは?バッテリー寿命を伸ばす正しい使い方

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iPhone 15から搭載された「充電上限」機能とは?

iPhone 15シリーズから追加された新機能「充電上限80%」。この設定を使うと、バッテリーの劣化を抑えて、iPhoneをより長く快適に使い続けられるようになります。

本記事では、この充電上限機能の仕組みや設定方法、メリット・デメリットを初心者にもわかりやすく解説。

さらに、よくある疑問への回答もまとめました。

バッテリーを大切にしたい方は、ぜひ参考にしてください。

充電上限とは?【iPhone 15シリーズ以降に搭載】

「充電上限」とは、iPhoneの充電をあらかじめ設定した上限値でストップさせる機能です。設定できる上限値は、80%・85%・90%・95%・100%の5段階。

一般的にリチウムイオンバッテリーは、満充電(100%)と過放電(0%)を繰り返すと劣化が早まる傾向があります。充電を適切な範囲に制御することで、バッテリーの負担を減らし、寿命を延ばせる仕組みです。

対応機種

2025年4月現在、この機能が利用できるのは以下のモデルです。

  • iPhone 15シリーズ以降
  • iPhone 16シリーズ以降

※今後のiOSアップデートや新機種でも対応拡大が予想されています。

上限80%は何が違うのか?

この機能が最初に搭載されたiPhone15では、設定項目は「上限80%」だけでした。

バッテリー充電の最適化
これまでは「バッテリー充電の最適化」に設定しておけば、iPhoneが人によって日頃どのように充電されているのかを学習し、バッテリーの劣化を軽減するために最適な充電方法を選択してくれてました。

これはMacBook系でも同じ。M1 Max MacBook Pro 14インチをクラムシェルモードにして常時電源接続して使ってますが、「バッテリー充電の最適化」をオンにしてるので充電は常に80%で保留中になってます。充電を100%の状態を保つと過充電になりバッテリーへのストレスが増えるので、これによりバッテリーの安全性を向上させ寿命を伸ばすことが出来てるようです。

ここで思ったのが、なぜ新たに「上限80%」を追加する必要があったのかということ。これは「バッテリー充電の最適化」の機械学習に理由があります。機械学習の場合、充電中にユーザーが使い始める時間を推定し、バッテリーの寿命に大きな影響のある100%充電状態が長く続かないように充電してくれます。

充電の最適化 上限80%
一方、「上限80%」は、ユーザーの使用状況は考えずに、単純にバッテリーの満充電状態が80%になります。バッテリーの残量が75%下回ると充電が再開し、再び80%になると停止します。

これにより、バッテリーの寿命に悪影響のある過充電状態100%になる可能性はより低くなるというわけ(ただし、上限80%でもバッテリーの充電状態の推測精度を維持するため、ときどき100%まで充電されます)。

iPhoneで「充電上限」を設定する方法

設定はとても簡単です。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「バッテリー」を選択
  3. 「充電」をタップ
  4. 「充電上限」から希望の上限値(80%、85%、90%、95%、100%)を選択

これだけで完了です。

設定後は、選んだ上限値に達すると自動的に充電がストップします。

「最適化されたバッテリー充電」との違いは?

次のように区別できます。

機能名 内容
最適化されたバッテリー充電 利用状況を学習し、充電を一時的に80%で停止。必要なタイミングで100%まで充電。
充電上限 ユーザーが指定した上限(80〜100%)で充電を常時制限し、オーバー充電を防ぐ。

要するに、

  • 「最適化されたバッテリー充電」=iPhone側が自動で調整
  • 「充電上限」=ユーザーが明示的に制御

という違いがあります。

【メリット・デメリット】充電上限設定のポイント

メリット

  • バッテリーの劣化を防ぎ、長寿命化できる
  • 長期間、性能を維持しながら使える
  • バッテリー交換までの期間を延ばせる

デメリット

  • 最大充電量が減るため、使用時間が短く感じることがある
  • 長距離移動や旅行時にはフル充電が必要な場合あり

スマホのバッテリー寿命を延ばす秘訣

ここでは、iPhoneに採用されてるリチウムイオンバッテリーについてもっと知りたい方向けに、スマホのバッテリー寿命を延ばす秘訣を以下にまとめておきます。

iPhoneのバッテリーに使われている充電用の電池は、リチウムイオン電池です。まずは、ほかにどんな種類の充電用電池があって、どんな用途で使われているのか。

主な充電用電池の種類と使用例(用途)

● ニッケルカドミウム電池(Ni-Cd)
  • 特徴:長い歴史があり、高い放電電流を処理できることが特徴
  • 欠点:メモリー効果があり、充放電サイクルが進むにつれて容量が低下することがあり、カドミウムは環境に悪影響を与える可能性がある
  • 使用例:現在はあまり一般的ではない。一部の古い携帯電話や一部の家庭用電化製品など
● ニッケル水素電池(Ni-MH)
  • 特徴:Ni-Cdよりも容量が大きく、メモリー効果が少ない
  • 欠点:充放電効率がやや低く重い
  • 使用例:一部のデジタルカメラ、一部の携帯電話、無線機、おもちゃ、リモコンなど
● リチウムイオン電池(Li-ion)
  • 特徴:高いエネルギー密度、軽量、メモリー効果がないなどがあり、モバイルデバイスに広く使用されている
  • 欠点:過充電や過放電には慎重である必要があり、製造においては安全性への配慮が必要
  • 使用例:スマートフォン、ノートパソコン、電動工具、電動自転車、電動スクーター、電気自動車、プラグインハイブリッド車など
● リチウムポリマー電池(Li-Po)
  • 特徴:フレキシブルで薄型デバイスに適しており、リチウムイオン電池よりも形状に柔軟性がある
  • 欠点:高温や過充電に対しては慎重が必要で、製造コストが高い
  • 使用例:スマートフォンやウェアラブルデバイスなど薄型のデバイス

リチウムイオン電池とは?

1980年代初頭にアメリカの物理学者のジョン・B・グッドイナフ(John B. Goodenough)が主導する研究グループによって発明されました。リチウムイオン電池は、軽量かつ高エネルギー密度を備えた再充電可能な電池の一種です。この技術は1980年代初頭から進化しており、現代の携帯電話やスマートフォンなどのデバイスに広く使用されています。リチウムイオン電池は、リチウムイオンが正極と負極の間を移動することで電気エネルギーを生み出す仕組みを持っています。

他の電池とリチウムイオン電池の違い

他の電池に比べて、リチウムイオン電池は高いエネルギー密度と長寿命が特徴。また、メモリー効果がないため、部分的な充放電でも性能に影響が少ないのが利点です。さらに、軽量かつ小型であるため、携帯電話やスマートフォンなどの薄型デバイスに適しています。

なぜスマートフォンにはリチウムイオン電池が使われているのか

リチウムイオン電池は小型でありながら高いエネルギー密度を持っているため、薄型デバイスに適しています。また、メモリー効果がないため、効率的な充放電が可能で、使用者に快適な経験を提供します。

リチウムイオン電池を長持ちさせる方法

リチウムイオン電池が搭載されたスマートフォン(AndroidもiPhoneも)のバッテリー寿命を延ばすためには、以下のポイントに留意することが重要です。

  • 適切な充電レベルの維持:バッテリーを80%までしか充電しないことが、長寿命の秘訣とされています。定期的に80%までの充電を心がけましょう。
  • 適切な充電器の使用:メーカーが推奨する充電器を使用し、正しい電圧と電流を提供することで、バッテリーにかかる負荷を最小限に抑えます。
  • 適温での使用:スマートフォンは適温で使用するよう心がけましょう。極端な温度はバッテリーに悪影響を与える可能性があります。
  • 適切な充放電サイクル:完全な充放電は必要ありません。部分的な充放電を繰り返すことがバッテリーの寿命に良い影響を与えます
  • 定期的なソフトウェアアップデート:メーカーが提供するソフトウェアアップデートを適用し、最新のバッテリー管理機能を利用しましょう。

充電上限80%の理由と効果

スマートフォンのバッテリーを80%までしか充電しない方法は、一般的な充電100%までと比較して、バッテリー寿命を延ばす効果があります。

その理由が以下の3点。

  1. サイクル寿命の最適化:リチウムイオン電池は充放電サイクルが進むにつれて劣化します。バッテリーを80%までしか充電しないことで、毎回のサイクルでの劣化を抑え、長期的な寿命を最適化することが期待されます。
  2. 過充電からの保護:バッテリーを80%までしか充電しないことで、過充電からくるストレスを軽減し、バッテリーの安全性を向上させます。リチウムイオン電池は特に過充電に弱いため、これは重要なポイントです。
  3. 急速な充放電の防止:バッテリーを80%までしか充電しない場合、急速な放電時にも残存エネルギーが多いため、バッテリーへの負担が軽減され、安定した性能が期待できます。

バッテリーの寿命を極限まで伸ばしたい場合は、上記特徴をよく理解した上で、充電上限80%を心がけるようにしましょう。85%、90%、95%、100%にも設定できますが、最も寿命を伸ばしたいなら80%がおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. iPhone 14以前でも充電上限機能は使えますか?

いいえ、iPhone 15シリーズ以降のみ利用可能です。iPhone 14以前では、「最適化されたバッテリー充電」のみ対応しています。

Q. 充電上限を設定していても、たまに100%まで充電されるのはなぜ?

バッテリーの状態を最適に保つため、Appleが設計した管理アルゴリズムにより、時折100%まで充電されることがあります。これは正常な仕様であり、故障ではありません。

Q. 充電上限を100%に設定すれば従来通り使えますか?

はい、上限を100%に設定すれば、通常のフル充電運用と同じになります。

【まとめ】iPhoneのバッテリーを守るなら「充電上限」を活用しよう

「充電上限」は、バッテリー寿命を延ばし、iPhoneを長期間快適に使い続けたい方にとって必須の機能です。

普段使いでは80%~90%上限をおすすめしますが、シーンに応じて柔軟に設定を変えるとさらに便利に使えます。

あなたも今日から設定して、大切なiPhoneを長く守りましょう!

あと、友人にも、ぜひ教えてあげましょう。

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