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不具合多そうで躊躇したけど意外と大きなトラブルは無し
2019年10月にリリースされたmacOS Catalina。
32bitアプリが使えなくなったり、iTunesがなくなって「ミュージック」「TV」「Podcast」へと独立したり、iPadをサブモニターにできるSidecarを搭載したりと、これまで以上に変化が大きなmacOSです。
同様に、これまでのmacOSに比べて格段に不具合やバグが多いことでも有名。
「catalina 不具合」で検索するとすごい数のページがヒットします。
もうしばらくアップグレードは待ちかなーと思ってた時に購入したのがHHKB Hybrid。
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僕が購入した日本語配列の場合、Bluetooth接続で使えるのはmacOS Catalina 10.15以降のみ。MojaveだとUSB接続でしか使えません。
せっかくハイブリッドモデルを購入したのに、これじゃ宝の持ち腐れ。
というわけで、最初はクリーンインストールではなくお手軽な上書きインストールでCatalinaにアップグレードしてみました。
Adobe Premiere Pro 2020が起動しない
上書きインストール自体はすごく簡単で、特に大きなトラブルもなくあっけなく終わりました。
システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」でいくつも許可しなきゃいけなくなったのはすごく面倒でしたけど。
ただ、一番気になってたのが動画編集で使ってたAdobe Premire。この最新版の「Premiere Pro 2020」の起動が不安定になったこと。
Premire Pro 2020を起動しようとすると、
Premiere Proでは、使用できるビデオ再生モジュールが見つかりませんでした。ビデオディスプレイドライバーを更新してやり直してください。
というエラーが表示されて起動できなくなってました。
iMac Proを再起動した直後に試すと、ちゃんと起動することもありましたが、時間が経過して起動しようとすると上記エラーが出ます。
幸い、過去のバージョンのPremiere Pro 2019はサックサクで快適に使えるので問題ないんですが、どうもスッキリしない。せっかく最新版が使えるのに…。
もしかしたらCatalinaを上書きインストールしてるのが原因か?と頭をよぎったので、さくっとクリーンインストールしてみることにしました。
クリーンインストールでゴミファイルが減る!
macOS Catalinaのクリーンインストールは、過去のmacOSと基本的には同じです。
2016年にmacOS Sierraをクリーンインストールしたこともあったんですが、その時と大きく違うのが、
Catalinaではシステムボリュームとユーザーボリュームに分けられたので、クリーンインストールの際はユーザーボリュームを削除して、システムボリュームは消去(初期化)する
ということ。
詳しくは下記、流れの中で詳しく紹介します。
Catalinaクリーンインストール全体の流れはこちら。
- macOS CatalinaをクリーンインストールするマシンにmacOS Catalinaを上書きインストール
- Catalinaの状態でTime Machineにデータを丸ごとバックアップする
- Macをシステム終了する
- Macの電源を入れて、すぐに「command(⌘) + R」キーを長押し。Appleロゴなどの起動画面が表示されたら、キーから指を放す
- ディスクユーティリティで「Macintosh HD – Data」のボリュームを削除
- 「Macintosh HD」を消去(初期化)する
- macOS Catalinaを再インストール
- 必要なデータをTime Machineで移行
上書きインストールのCatalinaをTime Machineでバックアップしたら、クリーンインストール後にそのデータを移行するんだからゴミファイルもコピーされるんじゃないかと思ってましたが、結果は全く違いました。
結論から言うと、Macintosh HDの使用状況がこう変化しました。
- 上書きインストール時:504.01GB利用可能/1TB
- クリーンインストール時:692.79GB利用可能/1TB
クリーンインストール後は空き容量が188.78GBも増加!
つまり、上書きインストール時には約190GBもの不要なゴミファイルが残ってたってことです。
これだけでもクリーンインストールするメリットは十分です。
Catalinaクリーンインストールの流れ
1.macOS Catalinaを上書きインストール
まずはmacOS MojaveにCatalinaを上書きインストール。これは既にやってたのでOK。
2.Time Machineにデータをバックアップ
次に、最後にデータ移行するのでCatalinaでTime Machineにバックアップしておきます。
これも事前に5TBの外付けHDDを追加購入してバックアップしてたのでOK。
データを手動で移行する、アプリを再インストールする場合は、このバックアップは不要です。
3.Macをシステム終了する
Macをスリープではなく、システム終了(完全に終了)します。
4.macOS復旧モードで起動する
Macintosh HDを初期化するので、通常の起動ではなく、仮想ボリュームから起動します。
Catalinaにはあらかじめ「macOS Base System」という仮装ボリューム(復旧モード)がありまして、そこから起動することによって「macOSユーティリティ」を使うことができるようになります。
Macの電源を入れて、すぐに「command(⌘) + R」キーを長押し。
ちなみに、HHKBでは「command + R」が反応してなかったようで、復旧モードで起動できませんでした。
この時だけ、iMac Pro付属のキーボードを引っ張り出してきて使いました。
5.「Macintosh HD – Data」のボリュームを削除
macOS復旧画面。管理者ユーザーをクリックしてパスワードを入力。
macOSユーティリティ画面。「ディスクユーティリティ」に進みます。
ディスクユーティリティの画面。
「Macintosh HD – Data」を選択し、左上にある「ボリューム」のマイナスボタンをクリックします。
ここでは赤枠の「削除」をクリックします。
※「ボリュームグループを削除」は押さないように注意してください。
追記:2021/4/16 Big Surをクリーンインストールする際トラブルにあったので、サポートに電話して聞いてみたところ、「ボリュームグループを削除」でも構わないそうです。
「Macintosh HD – Data」のボリューム削除完了です。
6.「Macintosh HD」を消去(初期化)する
次にMacintosh HDを消去します。
消去前は、使用済みで10.81GBを使用してました。
ウィンドウ上部にあるメニューで「消去」をクリックし、名前を「Macintosh HD」、フォーマットを「APFS」にして消去ボタンをクリック。
「Macを探す」をオンにしてたのでパスワードを求められました。
ここで思わぬトラブル発生。消去プロセスを完了できませんでした。
エラー内容を見てみると、
disk1s5上のボリューム”Macintosh HD”のマウントを解除できませんでした。プロセス690(kextcache)で使用中です
とのこと。ちゃんと「command(⌘) + R」を押して起動してるので問題ないはずだけど…。
何回やっても同じなので、画面左上のメニューから「再起動」を選び、画面が暗くなって起動が始まった時に「command(⌘) + R」キーを押しながら起動。
これやったらちゃんと消去できました。ふ〜、ちょっと焦った。
無事にMacintosh HDの消去(フォーマット)が完了。
フォーマット後のMacintosh HDは、使用済みがたった25KBになってました。
7.macOS Catalinaを再インストール
次にmacOS Catalinaを再インストールします。
インストール自体は約15分ほどで終了。意外と速い。
8.必要なデータをTime Machineで移行
インストールが終わったらまずは言語設定。
4年前にSierraをクリーンインストールした時は、いろいろアプリを整理したかったので「今は情報を転送しない」を選びましたが、今回は特に不要なアプリもないしサクッと終わらせたかったので「Mac、Time Machineバックアップ、または起動ディスクから」を選択。
このMacに情報を転送するバックアップを選択します。
転送する情報を選択します。アプリとユーザーデータなど全部にチェックを入れて約230GBほど。
移行する管理者アカウントのパスワードを設定します。
あとは情報が全部転送されるまで待つだけ。
移行完了!約230GBほどのデータ移行に約3時間かかりました。
Catalinaクリーンインストール後のトラブルは?
クリーンインストール後、はじめてのログイン。先ほど設定した管理者アカウント用のパスワードを入力します。
その後、Apple IDサインインのパスワード入力画面が出てきました。
ここは普通に入力。
次に「FileVaultディスク暗号化」の画面が出てきました。FileVaultは使ってないのでここはチェックを外して「続ける」をクリック。
Macを設定中…。
初めてログインしたら機能拡張の通知がたくさん表示されました。
Catalinaになってからアプリを使う時に許可を求める通知が頻繁に出てくるようになりました。正直うざい。なんか許可関係でクレームがったんだろうか…。
「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」で、ブロックされたシステムソフトウェアを許可します。
インストールして使う気満々なんだから、インストール時や使用許諾のところを通れば勝手に許可になるようにしてもらいたい…。
ブロックされてるのを全部許可したら、オーディオインターフェースのArrow、HHKB Hybridのファンクションボタン、Parallelsとか、普通に動くようになりました。
あとは不具合やバグには遭遇してません。今のところ問題無しです。
ただ、上書きインストール時にエラーが出てたPremiere Pro 2020の起動は…
クリーンインストール後も全く同じエラーが表示されました…。
Premiere Pro 2019は快適に動作するので、気長に待つことにします。
クリーンインストールで空き容量が188GBも増えた!
クリーンインストールをやってみて、一番驚いたのが内臓ストレージについて。
これが上書きインストール時の内臓ストレージの使用状況。
1TBのうち空き容量は504.01GBでした。
これが、クリーンインストール後には…
1TBのうち空き容量がなんと692.79GBに増えました!
つまり、空き容量が188.78GBも増えたことになります!
Sierraをクリーンインストールした時は60GB増えてすげー!とか喜んでましたが、Catalinaはその3倍でした。
ゴミファイルがそんなに溜まってたのかと、正直驚いてます。いや〜、かなりスッキリしましたよ!クリーンインストールするべきですね。
データが少ないと感じた方もいらっしゃると思いますが、写真や音楽、動画などの大きなファイルは全て外付けHDD(Pegasus3 R4)に入れてます。そっちに約5TBほどのデータがあります。
基本的に内臓ストレージを軽くして、そのほかのデータは外付けHDDで管理するようにしてます。
こうしておけば今回のようにクリーンインストール時にもデータ移行時間が少なくて済みますからね。
まとめ
今回久しぶりにクリーンインストールやってみましたが、ゴミファイルが188GBも減ったのは衝撃的でした。
いつも面倒だと思って上書きインストール推奨派だったんですが、この結果を見たらもう上書きインストールには戻れません。
データ移行もTime Machine使えば、ただ待つだけなのですごい簡単。
あと、これは気分的なことかもしれませんが、全体的に動作スピードが上がったような気もしてます。Evernoteとか以前はかなりもっさりしてましたがかなりキビキビになりました。
いろんな設定がコンフリクトを起こして挙動がおかしくなってたんでしょうね。
Catalinaはいろいろ不具合が報告されてますが、上書きインストールすることによる不具合もあるのかもしれません。
Catalinaを上書きインストールしてて調子が悪いなーと思ってる方は、是非クリーンインストールしてみてください。
そのMac、もっと快適になるかもしれませんよ。