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素人が無垢材を汚れから守るために、オイルステインとニスに挑戦した話。
先日、木製のパームレストを自作して大満足〜!というエントリーを書きましたが、今回はそれの続きです。
「DIYで自分で木に色をつけたい」
「ニス仕上げの方法がわからない」
という方のために、初心者の僕が経験したことをまとめておきます。
自作した木製のパームレスト。
数日間快適に使ってたんですが、SPF材を紙やすりで削って仕上げただけだったので、汚れが目立つようになりました。
一切保護をしてないので、考えてみれば当然のことです。コーヒーや汁物をこぼしたわけじゃないんですが、いちばん触れてる左手を置く部分が変色してきました。
無垢材をそのまま使うと変色して汚れる
SPF材があまりにも白すぎたので、革製品のように味が出てこないかなぁと思って、手でこすったり革用のオイルをほんのちょっとだけ塗ってみたら、数日間でこんなに黄色くなってしまいました。
味が出て茶色になるどころか黄ばんでしまいました。無垢の材木って、人の皮脂がつくと、黄ばみになるんですね。
白いワイシャツの襟についた黄ばみみたいだな。
黄ばみと白さが気になり、オイルステインで色を塗ってみた
別にどこかに持ち運びして使うわけじゃないんですが、どうも使ってて気分が悪い。
また、自宅の机や建具がダーク系で統一されてたので、パームレストだけ真っ白というのも気になってました。
というわけで、初心者にも簡単なオイルステインで色を塗ることにしました。
オイルステインとは、塗膜を作らずに木に染み込ませて着色する塗料のこと。ペンキとは違って木に染み込ませるので木目をキレイに残すことができます。
さらに、ハケの跡を気にしなくてもいいし、短時間で乾きます。色を濃くしたい場合は、塗る→乾かすを繰り返して調節することも可能です。
今回使ったのは、カンペハピオ オイルステインA チーク 100ML。これを油性用のハケで塗っていきます。
新聞紙だと染み込んで床が汚れるので、ある程度厚みのあるダンボールを敷いて汚れがつかないようにセッティングしました。
手についても大丈夫なように使い捨てのゴム手袋もあると便利です。
あと、油性なのでシンナーのようなにおいがします。換気がちゃんとできる、風通しの良い場所でやるようにしてください。
全体にまんべんなく塗ったら、余分なオイルステインを拭きあげます。使わなくなった雑巾や布でもいいですが、僕はキッチンペーパーが大量にあったので、それを使いました。
拭きあげて数時間乾燥させるとずいぶん落ち着いた感じになりました。
もっと濃くしたい場合は、塗って拭きあげて乾燥させるを繰り返します。今回はちょっと明るい感じにしたかったので、1回にしておきました。
ここまでは順調だったんですが…。
表面を保護するために油性ニスを塗る…これが難しい
オイルステインが乾いたら、最後に表面を保護する必要があります。
屋内の壁や天井など、一度塗装したらほとんど触らない場所なら、このまま保護剤を使わなくてもよかったかもしれませんが、今回は毎日手で触れるパームレストなので、ちゃんと保護が必要です。
汗もかくし、コーヒーやお茶がこぼれる可能性もある。
木材の表面を保護するものは、屋内・屋外、床や家具、防水性などなど、いろんな用途に応じて実にたくさんの種類の保護剤があります。
その中から、防水性や価格の安さを重視した結果、油性ニス(ウレタン塗装)に決めました。
水性のニスだと防水性がちょっと落ちるし、ブライワックスなどのワックス系だと防水性も落ちて価格も高くなるので、油性ニスにすることに。
油性ニスを薄める時や、オイルステインやニスを落とす時に使うお徳用ペイントうすめ液S 400MLと、木工用着色ニス 100ML 透明(クリヤ)、あとニス用のハケも用意しました。
ニスは、薄く何度も塗るのが基本なので、ニス8割:うすめ液2割程度で薄めたニスを塗っていきます。
100円ショップで売ってあるフタが閉められるガラス瓶に移して使いました。こうしておけば、後で何度も塗る時に便利です。
油性ニスを1回塗った直後がこんな感じ。5〜6時間放置してちゃんと乾いたら、表面がザラザラしてるので400番の紙やすりを使って表面をならします。
薄く塗って乾かして磨く、これを3回繰り返したので、ニス塗りだけで2日ほどかかりました。根気のいる作業です。
前回作ったパームレストは2本あったので、両方ともニス塗りをやっておきました。
2日間で3回塗って、多少ハケの跡が残ってたものの、なんとかキレイに仕上がりました。
最初はザラザラだった表面も、しっとりすべすべの表面になりました。
ここでやめとけばよかったのに、表面の艶を落としたくて失敗することに…。
最後に、表面のツヤをちょっと落とそうと耐水ペーパーでやすりがけ。
600番と1,000番の耐水ペーパーで表面を優しくこすったつもりが、どうもやり過ぎたようで…。
ツヤはいい感じに落ちたものの、角の部分の色まで落ちてしまいました。
机に置いてみました。
見た目は悪くないですが、色がなくなった角の部分が気になる…。
まとめ
「あ〜、色塗らなきゃよかった」
これが、塗装後の率直な感想でした。オイルステインまではよかったんですが、油性ニスが失敗の原因でした。まず素材選びで失敗してます。
油性ニスは乾くまでとにかく時間がかかるし、においも臭い。刷毛の扱いに慣れてないニス塗り初心者にはハードルが高すぎでした。
あと、透明クリアじゃなくつや消し透明にしておけば、テカリが抑えられて仕上げのムラも気にならなくなったのかもしれません。
工程に関しても、「油性ニスを塗る→乾燥→紙やすり→油性ニス→乾燥→紙やすり」と紙やすりを乾燥させる度にかけてましたが、いろいろ調べてみると最後の時だけでいいみたい…。重ね塗りして膜を作った状態で紙やすりを適度にすれば、オイルステンの塗装まで削ることもなかったようです。(間に紙やすりを入れてムラを無くすという方法もあるみたい…正解が分からん!)
唯一良かったのは、初めてやってみましたが、ちゃんと時間をかけてやれば手触りも見た目もキレイになるってこと。
ただ、正直もう油性ニスはいいかなと。とにかく、乾く時間が長いんです。しっかり乾くまでに最低でも5、6時間はかかります。最後の仕上げの前は、完全に乾かすために丸1日、日陰で干しておきました。
いろいろ調べてみると、ワックス系でもちゃんと防水性が高くて乾燥時間が短く素人でも取り扱いしやすい水性ウレタンニスというものや、より仕上げが簡単な蜜蝋ワックスなどがあるようなので、次回はどちらかでチャレンジしてみようと思います。
無垢材の塗装仕上げ、素人にはワックス仕上げが超ラク!手に触れる箇所には蜜蝋ワックスが最適。
パームレストを自作した当初は、「341円でキレイにできたー!」と喜んでましたが、いろいろやるうちにどんどんコストが膨らんできてます(汗)。もう完全に自己満足の世界になってきました。