久しぶりに大当たりの本でした。
『小山薫堂 幸せの仕事術―つまらない日常を特別な記念日に変える発想法』(小山薫堂 著、NHK出版)は、企画を考える上でのバイブルとなりそうな内容です。
タイトルに「仕事術」とありますが、仕事だけにとどまらず。仕
事、日常、そして人生の企画を考えて実行し、人生をよりよいものにするための発想法が分かりやすい文体で書かれています。
企画ができる体質をつくり上げる
そもそも「企画」という言葉を聞いただけで、頭が痛くなることってあると思うんです。どこから手を付けていいのか分からない、アイデアが全然浮かんでこない、効果が上がるアイデアってなんだよ?と、壁にぶつかっては時間だけが過ぎていく...。
普段、考えることに慣れていないからこういうことになるんですよね。
アイデアのタネをストックしていないから、会議の場でもアイデアが出てこない。次の展開への予測もつかない。結果、何も実行できない。実行できたとしても、その場しのぎのことしかできない。そしてまた別の企画へ...。
とまぁ、こんな悪循環に陥らないように、まずは企画ができる体質をつくり上げる。そして、そのアイデアを商品づくりやプロジェクトに結びつけ、それを世の中に広めていく。
この一連の流れがこの本には凝縮されています。
事例紹介のお話たちが面白い
この本の中で事例として紹介されている以下のお話たち。
・イチローのカレーの話
・映画「おくりびと」の話
・ランディさんとの話
・東京スマートドライバーの話
・くまモンの話
・日光金谷ホテルの話
・・・etc
熊本在住ということもあり、くまモンの話は非常に興味深かったんですが、とくにその運営方法や営業方法で痛感させられ、ためになったのは「日光金谷ホテル」のお話でした。
メディアを使ったPR方法、企業タイアップによる商品の協賛を獲得する方法、名刺を使ったコミュニケーション方法の企画...などなど。
普段、本にはあまり文字は書き込まないタイプなんですが、今回ばかりはこの本の該当部分にメモを書いたり、線を引きまくってしまいました。
究極の企画とは
究極の企画とは...
「自分の人生を楽しくすること」
つまらない日常を特別な記念日にする。
別の言い方で表現すると、
究極の企画とは...
「自分の中の不安を軽くすること」
何度も読み返し、真っ黒になるぐらい書き込みして、自分のものにしていきたいと思った一冊でした。
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