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分離型のAliceレイアウトには慣れなかったけど、一体型Aliceはすぐ馴染んだ!
メカニカルキーボードの世界で注目を集めるEPOMAKERから、新作「Tide Alice」が登場しました。このキーボードは、65%のAliceレイアウトを採用した一体型(モノリス型)のエルゴノミックデザインが特徴で、快適なタイピング体験を実現してます。
プログラマーやライター、ゲーマーなど、長時間キーボードを使う全ての人にとって、Tide Aliceは作業効率と快適さを向上させる一台となること間違いなし。本レビューでは、Tide Aliceの仕様、特徴、一体型Aliceレイアウトのメリット・デメリットを詳しく解説し、このキーボードがあなたに合うかどうかをお教えします。
Aliceレイアウトとは?
Aliceレイアウトは、手の自然な角度に合わせてキーを配置した人間工学的なキーボードレイアウトです。従来のキーボードのような直線的なキー配列とは異なり、左右のキーが「ハの字」または「V字」型に傾斜しており、手首の負担を軽減します。この設計は、長時間のタイピングでも疲れにくい姿勢を維持し、腱鞘炎や手首の痛みのリスクを減らすことを目的としています。
通常のAliceレイアウトは左右に物理的に分割されたデザインが特徴ですが、Tide Aliceは一体型(モノリス型)を採用。キーの角度はAliceレイアウトのエルゴノミックな特徴を保持しつつ、1つのボディに収められています。これにより、標準的なキーボードからの移行がしやすく、コンパクトで使いやすい設計になっています。
EPOMAKER Tide Alice 開封と仕様一覧



この保護フィルム、プレートを傷つけたくなくてしばらく付けてました(笑)。ちゃんと技適マークもあります。



- ブランド:EPOMAKER
- モデル:Tide Alice
- レイアウト:65% Aliceレイアウト
- キー数:66キー+ノブ
- バッテリー容量:4000mAh
- バッテリー寿命:バックライトオンで14時間、バックライトオフで150時間
- 接続方法:Type-Cケーブル、2.4GHzワイヤレス、Bluetooth 5.0
- 互換性:Mac/Win/Linux
- フロント高さ:19.5mm
- バック高さ:30.5mm
- タイピング角度:約5度
- ケース素材:6063アルミニウム(CNC陽極酸化処理)
- プレート素材:FR4
- キーキャップ素材:PBT(ダブルショット、スペースバーは染料昇華)
- キーキャッププロファイル:Cherry
- PCB:1.2mm厚、Flex-Cut
- スタビライザー:スチールプレートスタビライザー(スクリューイン非対応)
- マウント構造:ガスケットマウント
- サウンドダンピング:5層(Poronサンドイッチフォーム、IXPEスイッチパッド、PETサウンド改善フィルム、Poronケースフォーム、PET絶縁パッド)
- スイッチ:5ピンプリルブメカニカルスイッチ
- ホットスワップ:対応(3/5ピンメカニカルスイッチ)
- RGB:南向きRGB
- ポーリングレート:1000Hz(USB、2.4GHz)、250Hz(Bluetooth 5.0)
- レイテンシー:2ms(USB)、10ms(2.4GHz)、20ms(Bluetooth 5.0)
- アンチゴースト:Nキーロールオーバー
- 寸法:343×138×30.6mm
- 重量:約1.6kg
- その他:QMK/VIA対応(キー配置のカスタマイズ可能)、パームレスト別売
Tide Aliceの特徴
Tide Aliceは、快適性と機能性を両立したキーボードです。以下はその主要な特徴です:
- エルゴノミックな一体型Aliceレイアウト
66キー+ノブの65%レイアウトを採用。左右のキーが緩やかに傾いた「ハの字」配置(タイピング角度約5度)により、手首の不自然なひねりを軽減。長時間のタイピングでも疲れにくい設計です。 - トリプルモード接続
Type-C有線、2.4GHzワイヤレス、Bluetooth 5.0の3つの接続方法に対応。ポーリングレートはUSB/2.4GHzで1000Hz、Bluetoothで250Hzと、ゲーミングにも十分な性能を持ち、複数のデバイス間でシームレスに切り替え可能です。 - ホットスワップ対応
フルキー対応のホットスワップPCB(3/5ピン対応)を搭載。スイッチを工具なしで交換でき、リニア、クリッキー、タクタイルなど好みの打鍵感にカスタマイズ可能です。 - 長時間バッテリー
4000mAhの大容量バッテリーを搭載し、バックライトオンで14時間、オフで150時間の連続使用が可能。頻繁な充電の手間が省けます。 - サウスフェイシングRGB
キーごとのRGBライティング(サウスフェイシング)を搭載し、専用ソフトウェアでエフェクトや色を自由に設定可能。Cherryプロファイルのキーキャップとも干渉せず、美しいライティングを楽しめます。 - ガスケットマウントとサウンドダンピング
ガスケットマウント構造とFR4プレートを採用し、5層のサウンドダンピング(Poronフォーム、IXPEパッドなど)でタイピング音を最適化。深みのある「thocky」な音を実現し、タイピング体験を向上させます。 - QMK/VIAサポート
キー配置を自由に変更できるQMK/VIAに対応。日本語入力に必要な「ー」や「@」などもカスタマイズ可能で、効率的な作業環境を構築できます。 - 高品質な素材
6063アルミニウムケース(CNC陽極酸化処理)とPBTキーキャップ(ダブルショット、スペースバーは染料昇華)を採用。耐久性と高級感を兼ね備えています。
一体型Aliceレイアウトのメリット


一体型(モノリス型)Aliceレイアウトは、左右分割型とは異なる独自の利点を持っています。
- コンパクトで省スペース
左右分割型と比べて幅が狭く(343mm)、デスク上のスペースを節約。持ち運びや狭い作業環境にも適しています。 - 標準キーボードからの移行が容易
一体型ボディは従来のキーボードに近い形状で、分割型のような極端な配置変更がないため、初心者でも短期間で慣れやすい。 - シンプルなセットアップ
分割型のような左右ユニットのケーブル管理や位置調整が不要。すぐに使い始められる手軽さが魅力です。 - スタイリッシュなデザイン
一体型デザインは洗練された見た目で、CNCアルミニウムケースとRGBライティングが映える。デスクの美観を損ないません。 - コストパフォーマンス
分割型よりも製造コストが抑えられるため、比較的リーズナブルな価格で購入可能なモデルが多い。
一体型Aliceレイアウトのデメリット
一方で、以下のような注意点もあります。
- エルゴノミック効果の限界
左右分割型ほどの手首や肩の負担軽減効果は得られにくい。完全な人間工学を求めるユーザーには物足りない可能性があります。 - キー配置の慣れが必要
Bキーやスペースバーの位置が標準キーボードと異なるため、最初はミスタイプが増える場合も。1〜2週間の慣れが必要です。 - 幅の制約
コンパクトとはいえ、傾斜したキー配置により、標準的な60%キーボードより幅が広い(138mm)。極端なミニマリズムを求めるユーザーには不向き。 - パームレストの必要性
一体型でも手首の快適さを最大化するには、専用のパームレストが推奨される。別売の場合、追加コストが発生。
Tide Aliceの魅力と使用感
Tide Aliceは快適さと実用性のバランスが取れたキーボードです。以下に、実際の使用感を項目ごとに分けて詳しく紹介します。

Tide Aliceの最大の魅力は、一体型Aliceレイアウトによる快適さです。キーの角度(約5度)が手の自然な動きにフィットし、長時間のタイピングでも疲れにくい設計が秀逸。実際に使ってみると、手首の負担が軽減され、プログラミングや文章作成など集中して作業するシーンでその効果を強く実感できます。
過去に分離型のAliceレイアウトを試した際は慣れずに手放してしまいましたが、Tide Aliceの一体型デザインは違和感が少なく、スムーズに移行できました。人間工学に基づいた配列のおかげでタイピングがより自然になり、タイピングミスも減りました。指への負担も軽減され、長時間の作業が本当に楽になりました。

打鍵感と打鍵音は非常に快適で、ほぼ文句なしです。ガスケットマウント構造と5層のサウンドダンピングにより、深みのあるタイピング音を実現。スタビライザー付きのキーも気持ちよくタイピングでき、全体的に素晴らしい打鍵感です。個人的にリニアスイッチが好きなので、Epomaker Zebra Switchの軽い打鍵感(45gf)がぴったり。PBTキーキャップとCherryプロファイルもタイピングしやすく、打鍵感に不満はありません。
ただし、一つだけ小さな不満が。Backspaceキーの打鍵時に若干擦れるような音がすることがあり、打鍵時に少し気になることがあります。この部分だけは別途カスタムして改善する予定です。それ以外は本当に素晴らしい打鍵感で、タイピングが楽しくなるキーボードです。
ホットスワップ対応もうれしいポイント。スイッチを交換して自分好みの打鍵感を追求できます。静音性を重視するならリニアスイッチ、クリック感を求めるならタクタイルスイッチなど、好みに応じてカスタム可能です。個人的にはリニアスイッチが好きで、ボトムアウトフォース45gf程度の軽い打鍵感が好みなので、付属のEpomaker Zebra Switchがちょうど良いと感じました。

さらに、QMK/VIA対応によりキー配置のカスタマイズが非常に簡単。ブラウザ版のVIAを使えば、JIS配列ユーザーでも「ー」や「@」の配置を自由に調整でき、日本語入力に柔軟に対応します。私はMacで使用しており、かなと英数の切り替えを快適にするため「⌘英かな.app」をインストール。左スペースキーの左隣で英数、右スペースキーの右隣でかなに設定しています。また、システム設定(キーボード → キーボードショートカット → 修飾キー)で「Caps Lock → Control」「Control → Option」に割り当て直しました。これで今まで通りのタイピング感覚を維持でき、非常に快適に使えています。
トリプルモード接続は現代のマルチデバイス環境に最適です。Bluetoothでタブレット、2.4GHzでデスクトップPCに接続するなど、シーンに応じた使い分けが可能です。4000mAhの大容量バッテリーはバックライトオフで150時間持つ驚異的な持続力で、頻繁な充電が不要。ポーリングレート(USB/2.4GHzで1000Hz、Bluetoothで250Hz)と低レイテンシー(USBで2ms)のおかげで、ゲーミング用途でも十分なパフォーマンスを発揮します。仕事からゲームまで、幅広い用途で活躍してくれる頼もしい一台です。
デザイン面では、CNC陽極酸化処理された6063アルミニウムケースの高級感が際立ちます。南向きRGBライティングは鮮やかで、CherryプロファイルのPBTキーキャップとも干渉せず、美しい光を放ちます。キーキャップはダブルショット製法で耐久性と視認性が高く、タイピングの感触も良好。デスクに置くだけでモダンな雰囲気を演出し、カスタムキーキャップを組み合わせれば個性をさらに引き立てられます。見た目と実用性を両立したデザインは、デスクセットアップを格上げしてくれるでしょう。

Tide Aliceにはノブが搭載されており、非常に滑らかに動作します。周辺に溝はありませんが、操作感は良好。デフォルトで音量調整が割り当てられており、回転で音量調整、ワンプッシュでミュートが可能です。私はカスタムせずそのまま使っていますが、Bluetoothイヤホンやヘッドホンを使う際に特に重宝しています。さりげない機能ですが、日常使いで便利さを実感できるポイントです。
注意点と改善の余地
Tide Aliceは優れたキーボードですが、いくつかの注意点もあります。まず、一体型Aliceレイアウトは分割型ほどのエルゴノミック効果を発揮しないため、腱鞘炎や手首の痛みを強く軽減したい場合は、分割型モデルを検討する価値があります。また、重量が約1.6kgとやや重めで、頻繁に持ち運ぶには不向きかもしれません。
あと、専用ソフトウェアのVIAはMac版のアプリもありますが、説明書通りにJSONファイルをダウンロードして割り当てても動作しませんでした。そのため、今回はブラウザ版のVIAで試したらきちんと動作したので一安心しましたが、Epomakerのキーボードはソフトウェア面がまだ若干弱い感じがします。この点が完璧になればKeychronと十分戦えるメーカーだと思います。
どんな人にオススメ?
Tide Aliceは以下のような人に最適です。
- 長時間タイピングする人:プログラマー、ライター、データ入力業務など、手首の疲れを軽減したい人に。
- カスタマイズを楽しみたい人:ホットスワップやQMK/VIAで自分好みのキーボードを作りたい人に。
- マルチデバイスユーザー:複数のデバイスを切り替えて使う人に。
- ゲーマー:低レイテンシーとNキーロールオーバーで快適な操作を求める人に。
- デザイン重視の人:スタイリッシュなキーボードでデスクを彩りたい人に。
- Aliceレイアウト初心者:分割型はハードルが高いが、エルゴノミックデザインを試してみたい人に。
私の場合、このAliceレイアウトに変えてからタイピングミスが極端に減りました。キーの角度(約5度)が手の自然な動きにフィットしているので自然と指がキーにヒットするんです。これは今まで使ってたキーボードでは味わえなかった感覚です。タイピングミスを減らしたい人にもおすすめできるキーボードです。
まとめ
価格、デザイン、機能のバランスを考えると、Tide Aliceはクリエイター、ゲーマー、テック愛好者にとって魅力的な選択肢です。もしエルゴノミックキーボードに興味があり、スタイリッシュで実用的な一台を探しているなら、Tide Aliceは試す価値があります。あなたのデスクに新たな快適さを加えてみませんか?