当サイトのリンクには一部プロモーションを含みますが、一切その影響は受けず、公正・中立な立場で制作しております。
VRってこんなすごいことになってたんだ!
『VRビジネスの衝撃「仮想世界」が巨大マネーを生む』新 清士 (著)
VR(バーチャルリアリティ)ビジネスが今どうなっているか、知ってますか?大ブレイク中のポケモンGOもバーチャルリアリティの一つ。VRというよりはAR(拡張現実)かな。
さて、1990年代に「VRブーム」があったのをご存知の方は、「またかよ?」と思う方も多いんじゃないですかね。当時のテレビでは、大きなヘッドマウントディスプレイをつけたタレントさんたちが、「ワー!キャー!」言ってるのを見ても、そんなに欲しいとも思いませんでした。というのも、当時の技術からは「没入感」を感じることができなかったから。
一方、今回の「VRブーム」は本物です。間違いありません。本書を読み進めれば進めるほど、その直感は確実なものになっていきました。
今回のVRは必ず来る!と確信した理由
今回のVR市場には、フェイスブック・グーグル・マイクロソフトなどの巨大IT企業が巨額を投じて続々と参入しています。VR市場は、今後10年でテレビやパソコンと並ぶ12兆円もの巨大市場に膨らむと予想されてます。
そんなVR市場について本書では、
- VRの潮流
- 今のVRの何がすごいのか
- ハイエンドVRが生まれた背景
- 世界と日本のVRビジネス
- VRからAR・MRの時代へ
といった内容でまとめられてます。まさに「VRのこれまでとこれから」を知ることができる1冊に仕上がってます。
「今回のVRが本物だ!必ず来る!」と確信したのは、巨大なIT企業が続々と参入していることも理由の一つ。さらには、本書読了後にいろいろと自分で調べてみて、「マジですごいことになってるんだ!」と自分で実感できた(裏が取れた)のが大きいかも。
VRすごい!こんなことになってるとは知らなかった3つの動画
最近のVRがどんなことになっているのか知らない方は、まずは再生回数900万回を超えているこの動画をどうぞ。Oculus Rift(オキュラスリフト)というヘッドマウントディスプレイが使われてます。
約15分ほどの映像です。VRで絶叫している人の姿に驚きますよ。
▼ Oculus SEXY Rift: The Best and Funniest OR Reactions Ever Compilation
みなさん、映像の世界にどっぷりとはまり込んでしまってます。没入感がすごい!現実の世界とは違うけど、ほとんど実質的に現実世界と同じような感覚を味わってます。まさにバーチャルリアリティですね。
圧倒的な実在感、現実感。これが最初のVRブームとは大きく違う点です。
著者の新さんが体験された例として紹介されているのが、初音ミクとの握手体験。
目の前、30センチ程度の距離にいる初音ミクに手を差し伸べるとその先に腕に似せた装置があり、握手をすると画面内の初音ミクの手も握手をした状態になります。その状態で少しだけ前に引くとちょっとした反動があり、画面内の初音ミクがそれに合わせてびっくりしたような表情を浮かべるインタラクションがありました。私が頭を動かせば、それに追従して初音ミクの視線が私を追いかけ続けます。相手がアニメ的な「仮想の存在」とわかっていても、そこにはたしかに人間的な実在感を持つ何者かが存在していたのです。(28ページより)
この初音ミクとの握手の映像がYouTubeにあったのでのっけておきます。(著者の新さんの動画ではありません。)こちらもOculus Rift(オキュラスリフト)のヘッドマウントディスプレイ。
▼ Oculus Rift で 初音ミク と握手をしてみた – Miku Miku Akushu
こういうのを実際に体験すると、VRの凄さがわからなかった人も一発で「VRってすごい!」というようなVR信者に早変わりですね。
映画とVRがコラボしたものもあります。
2015年に公開された映画「ザ・ウォーク(The Walk)」のVRデモでは、映画さながらの高さ540メートルもの超高層ビル間綱渡りを体験することができました。こちらは、PlayStation VRのヘッドマウントディスプレイを使ってますね。
▼ #TheWalkMovie PlayStation VR Challenge
新さんの体験談がこちら。
驚いたことに、デモを始めると恐怖感で足が震えました。足が震えて、ワイヤーの上をうまく歩けなかったのです。VR空間でワイヤーを踏み外しても、絶対に安全であることは理解していました。それでも、身体がVRで見えている高さに反応してしまったのです。(48ページより)
いやぁ、高いところは超苦手なんだけど、これは自分で体験してみたかったなぁ。
追記:2016.7.25
著者の新さんからリツイートいただきました!
丁寧なレビューありがとうございます!「The Walk」に似た体験は、お台場のVR Zoneの「高所恐怖Show」で体験できますので、機会があれば、お薦めします。おもしろいですよ https://t.co/nffM0Ad7fu https://t.co/O9W77QnOzY
— 新清士@『VRビジネスの衝撃』発売中 (@kiyoshi_shin) 2016年7月25日
お近くの方は、お台場へGO!
「Oculus Rift」「HTC Vive」「PlayStation VR」おすすめは?
「VR元年」とも呼ばれる2016年。
今年は「Oculus Rift(オキュラスリフト)」「HTC Vive(HTCバイブ)」「PlayStation VR(プレイステーションVR)」、この3つのハイエンド向けVRヘッドマウントディスプレイが出揃います。
それぞれ、素晴らしいバーチャルリアリティの体験を与えてくれるヘッドマウントディスプレイですが、世の中に本格的に普及するにはもうちょっと時間がかかりそうです。というのも、まだまだ価格が高いんですよね。
ハードが大体500〜800ドル。動作させるPCも必要で、それが最低1500ドルほど。これじゃ、一般的な家庭に普及するわけありません。数年後、需要が増えて大量生産が進めば、ヘッドマウントディスプレイの価格は大きく下がり、PCも手頃な価格に落ち着くのは間違いありません。
この中で、個人的にもそうですが、日本人に一番馴染みがあるのがPlayStationですね。
そのPlaystationから2016年10月13日に発売されるのが、PS4専用のVRデバイスPlayStation VR。これまで2回、予約の受付が行われましたが、わずか数分で受付終了するほどの人気ぶり。公式のソニーストアでは、アクセス集中によって購入手続きが行えない状態が続きました。
このPlaystationなら、本体のPS4が約4万円。PlayStation VRが約5万円ほどなので、オキュラスリフトやHTCバイブに比べて安く手に入れることができます。
VRを始めたいならPlayStationがおすすめです。
まとめ
本書からは、僕がほとんど知識がなかったVRの世界について、一から学ばせてもらいました。
VRはこれからゲームだけでなく、いろんなアミューズメント施設や医療の現場などでどんどん普及していくのは間違いありません。「あの頭につけているヘッドマウントディスプレイって何なんだ?」「これからVRビジネスはどうなるの?」など、VRが気になりだした人にとって、最初の一冊にふさわしい良書です。
今後12兆円もの市場に成長するVRビジネス。
今、あなたの周りで起こりつつある大きなビジネストレンドを知るにはぴったりの本ですよ。