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とんび
重松 清 (著)
重松清の本は「その日のまえに」に続いて2冊目。iPad miniのKindleで読みました。
1冊目もそうだったんだけど、この本は一人でじっくり読みましょう。
だって…涙が止めどもなく流れてくるから…。
“あったかい”本『とんび』
今回のこの「とんび」も電車の中で読んだらダメです。ヤバイです。
本のあらすじはこんな感じ。
昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう──。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
→ とんび (角川文庫)
この主人公のヤスさんがねぇ、もうどうしようもないんです。
イライラするぐらいに恥ずかしがり屋でそうかと言えば気が強いところもあり、どうしようもないひねくれモンかと思えば、きちっとスジを通したがる頑固な親父さん。
でも、子を思う気持ちだけは誰にも負けない、熱いお父さん。
そんな親父とは対照的に賢くて優しくて几帳面な息子アキラ。
その二人を温かく見守る周囲の人々。
もうね、出てくる人みんながあったかくて、やさしくて、時には厳しいけどホントにその人のことを思ってるからこその厳しさなんだろうなぁっていうのがすぅーっと心にしみてくるんです。
こんなに”あったかい”本は初めてかも。
印象に残ったところはいっぱいあるけど、その中のひとつをちょっとだけご紹介。
「幸せってなぁに?」
と子供に尋ねられてヤスさんが
「こういうことじゃ!」
とその子をぎゅーっと抱きしめるシーンがよかったなぁ。
今度うちの子たちにも使ってみよ♪
ちなみにこの「とんび」。
テレビでもドラマ化された超有名な本ですよ。