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2025年12月5日、DPReview が Canon EOS R6 Mark III(以下 R6 III) の動画画質をスタジオシーンで詳細に分析したレビューを公開しました。
R6 III は静止画・動画どちらにも強い“ハイブリッド機”として登場しましたが、DPReviewはその動画性能について、明確なメリットと課題を指摘しています。
この記事は、DPReviewのレビュー内容を日本向けに分かりやすくまとめ、最後に筆者タカノの個人的な所感も付けています。
引用元:DPReview – Canon EOS R6 III video stills: the pros and cons of a high-res sensor
DPReviewが評価したポイント(要約)
R6 III の 6912×4608px の7Kオープンゲートは、Panasonic S1 II のオープンゲートより明確に高精細。
DPReviewは特に次の点を評価:
- 細部がしっかり残る
- 4K横動画・縦動画どちらもリフレーミング耐性が高い
- SNS向けの9:16切り出しにも有利
7K → 4Kのオーバーサンプリング映像は 「このクラスのカメラとして非常に優秀」 と高評価。
ライバル Nikon Z6 III と遜色なく、自然なシャープネスが好印象。
DPReviewコメント(要旨):
「R6 III の 4K24p は非常に高いディテール再現性を持つ」
弱点として挙げられたのが 4K60p(Fineモード)の画質低下。
Canon自身も「60pでは24pほどの細部描写は出ない」と事前に説明していますが、DPReviewの検証でもそれが確認されました。
指摘ポイント:
- 4K24pより明確に解像感が落ちる
- Nikon Z6 III や Panasonic S1 II の60pより弱い
- 前モデル R6 II の4K60のほうがディテールが上 という場面もある
DPReviewまとめ(要旨):
「処理負荷や熱の都合と思われるが、24pよりディテールが低下する」
R6 III の4K120pはフル幅で撮影でき、画角が変わらない点はメリット。
しかし画質は ラインスキップ特有の低ディテール。
比較すると:
- Panasonic S1 II の4K120p → 明らかに高精細
- Nikon Z6 III の4K120p → R6 IIIより上
- R6 III は「便利だが画質は控えめ」という評価
R6 III のRAW動画は次の点が高評価:
- オープンゲートRAWは高精細
- 7KクロップRAW(1.89:1)も良好
- 60pまで対応(30p以上はRAW Lite)
さらに、CanonはRAW動画にも レンズ歪曲補正を適用。
RFレンズは補正前提のものが多いため、DPReviewはこれを実用的な仕様と評価しています。
DPReviewのまとめ(抜粋意訳)
● オープンゲートと4K24pはこのクラスでトップレベル
● 4K60p・120pは競合機よりディテールが劣る
● スローモーションを重視するなら他機種のほうが安定
● ただし実写では非常に魅力的な映像が撮れた
DPReviewはスタジオでの数値比較では厳しい部分を指摘しつつ、実写では非常に印象の良い映像が撮れていたと述べています。
筆者タカノの個人的な感想
DPReviewの評価を見て、やはりオープンゲートは強いなというのが第一印象です。ここ最近のCanonの流れとして、シネマEOSのC50でもオープンゲートが採用されており、縦でも横でも1度で撮影して後で好きなように編集することができるようになりました。これは今後のキヤノンのカメラの主流になりそうです。
R6 IIIでは特に4K24pの質はかなり良さそうで、YouTubeレビュー撮影など「絵の良さがそのまま差別化につながる」用途では大きな武器になりそうです。一方で、60pや120pのスローモーションを重視するスタイルの人は、Z6 III や S1 II も候補に入りそうだなと感じました。
個人的には、“シネマライクな画作り × キヤノンの色”がほしいクリエイターには最適な選択肢だと思います。C-Log2に対応してるのも嬉しいポイントです。
