macOS 15 Sequoia 写真アプリの新しい整理機能とレタッチブラシが良い

写真.app 最近または過去の日々

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AppleがmacOSアップデートに関して発表されるリリースノート。更新されたものが多いせいか、たとえ詳細があったとしても非常に簡潔にまとめられている。実際のところ、「Photos(写真.app)の新機能はこんなのがあるからチェックしてね」という提案にすぎず、具体的な説明はなし。

コレクションは、「最近または過去の日々」「旅行」「ピープルとペット」「おすすめの写真」など、わかりやすいトピック別にライブラリを自動で整理してサイドバーに表示します。

macOS Sequoiaのアップデートの新機能 – Apple サポート (日本)

といった内容があっても、実際にこれがどんな感じで表示されるのか、どれだけ便利なのか、何の役に立つのかまでは分かりません。

私は最初の子どもが生まれる19年ぐらい前から「写真」アプリ(当時はiPhoto)を利用しており、現在で82,021枚の写真、560本のビデオを管理してます。ビデオの本数が極端に少ないのは、写真アプリで管理するとライブラリファイルのサイズがデカくなりすぎて管理が大変だし、動画ファイルが大量にあると写真.appの動作が若干遅くなることがあるから。ただ、写真に関しては家族や友人の大切な思い出だけでなく、何かの役に立つと思って撮影してた新聞や雑誌の写真、あとは電子版雑誌のスクリーンショットも大量に残ってます。

もう、ここ数年は特に変わったアップデートもなかったので、特別な使い方をするわけでもなく、Lightroomで書き出した写真を読み込んでアルバムに振り分けるだけになってました。

そのため、macOS 15 Sequoiaで写真アプリに何が追加されたのかはほとんど気にしていませんでした。しかし、15.4のリリースノートで気になる記述があり、実際に使ってみるとSequoiaでの変更が想像以上に多いことに気づきました。

Sequoia 写真.app アップデート内容

Sequoia 15.4

  • 新しいフィルタで、ライブラリ表示でアルバムに含まれていない項目を表示または非表示にできます
  • クリーンアップツールにレタッチブラシが追加されました
  • 「メディアタイプ」と「ユーティリティ」コレクションの項目を並べ替えられるようになりました
  • すべてのコレクションで一貫したフィルタリングオプション(古い順または新しい順に並べ替えられるなど)が利用できるようになりました
  • アルバムを変更日順に並べ替えるオプション
  • 「表示」メニューから「最近表示した項目」と「最近共有された項目」コレクションを無効にできるようになりました

Sequoia 15.2

  • 「お気に入り」アルバムが、「ピンで固定したコレクション」のほかに「ユーティリティ」のコレクションにも表示されます
  • 「最近表示した項目」と「最近共有された項目」のアルバム履歴を消去できます

Sequoia 15.1

  • 見たいストーリーを説明することによって、メモリーのムービーを作成できます
  • 写真検索では、探しているものを説明するだけで、写真やビデオを見つけられます
  • 「クリーンアップ」機能により、写真から不要な被写体を取り除くことができます

Sequoia 15.0

  • コレクションは、「最近または過去の日々」「旅行」「ピープルとペット」「おすすめの写真」など、わかりやすいトピック別にライブラリを自動で整理してサイドバーに表示します
  • 「ピープルとペット」のグループには、一緒に表示される頻度が高いお気に入りの人やペットの写真が含まれます。
  • 動画の再生速度コントロールを使用すると、インポイントとアウトポイントを設定して高フレームレートのビデオコンテンツの速度を下げることができます。
  • 「ユーティリティ」に、「書類」「領収書」などの便利なコレクションが追加され、最近編集、表示、および共有した項目が含まれます。
  • 「ユーティリティ」の「復元」アルバムに、デバイス上にあっても、ロックされたアルバム内のデータベースの破損によって以前は表示されなかった画像が表示されます。

ね、地味に少しずつ変化が起こってるでしょ。個人的には特に赤ラインを引いた箇所が気になりました。

写真アプリの新しい整理機能の詳細

以下の画面キャプチャは、Sequoia 15.4の画面です。

サイドバーの最上位グループ

写真.app ライブラリメニュー

サイドバーの上部には「ライブラリ」「お気に入り」「地図」「最近保存した項目」「最近削除した項目」が表示されるようになりました。macOS 15.3.2では「最近保存した項目」が「マップ」の上にあり、「最近削除した項目」が表示されていません。上記画面はSequoia 15.4なのでお間違いのないように。

15.4では、これまでユーティリティにあった「最近削除した項目」が昇格して最上位に移動。「最近保存した項目」の重複も削除されてます。

なお、「最近保存した項目」は写真アプリ内で保存した写真ではなく、他アプリ(メール、メッセージ、Safariなど)から写真アプリに保存された画像を含みます。また、AirDropで受け取った画像や、Finderからドラッグ&ドロップした画像も含まれます。

コレクション

写真.app コレクション

Sequoiaで最も注目すべき新機能の一つが、この「コレクション」。「最近または過去の日々」「ピープル」「メモリー」「旅行」「おすすめの写真」という構成になりました。

最近または過去の日々

写真.appの過去の日々
その日に撮影された写真が整然と並ぶ

「最近または過去の日々」では1日のサムネイルが表示され、ダブルクリックするとその日に撮影された写真がスクエアのサムネイル画像で表示されます。中には大きな写真があったりと、バランスもなかなか良い感じ。ただし、写真が少ない日(最低4枚以上)はスキップされるようで、ライブラリに画像があっても表示されない日があります。

これが個人的には最も驚いた機能であり、うれしい進化です。 普段からスナップ撮影行きたい!と思っていても他に優先してやることがあってなかなか撮影に行けてないんですよね。行かない日が当たり前になってきてましたが、撮影写真が4枚以下だとリストにも表示されないので、モチベーションの奮起にも役立ちます。レイアウトもちょっとだけ大きさを変えてあるのがあったりと、見てて楽しくなるのも良いです。

ピープルとペット

従来の顔認識に加え、Sequoiaではペット(猫や犬)も認識され、特定の人やペットを組み合わせたグループを自動で作成してくれます。自分でも好きな組み合わせでグループを作ることが可能です。うちの場合はペットがいないので項目名にペットが出てきてませんが、ペットがいる場合は「ピープルとペット」と表記されてると思います。

メモリー

自動で作られるスライドショー「メモリー」。自動で写真を選んでくれてタイトルつけてそれに見合った(と思われる)BGMで過去の写真を手軽に楽しめます。たまに動画も混じります。ただし、たまに関係のない画像も混ざることがあり、いまいちだと感じることもあり。

旅行

旅行の写真や動画をまとめて表示してくれる機能です。出発・帰宅のタイミングをうまく把握し、1つの旅行として整理してくれます。年ごとのフィルターも可能です。ただし、すべての旅行がうまく認識されるわけではなく、複数の場所で写真を撮らないと認識されないこともあります。子供が小さい時は定期的に県外に行ってたなーということがよく分かる。もっと旅行行こう!

おすすめの写真

これは何がおすすめなのか不明な写真が多いため、使い勝手は悪い。Apple WatchやiPhoneのロック画面の「フォトシャッフル」は非常に優秀ですが、写真アプリ内の「おすすめの写真」はなぜかランダムで意味不明な選定が多く、使いづらいです。気に入らなければ「設定 > 一般 > メモリー > 注目コンテンツを表示」をオフにし、写真アプリを再起動することで非表示にできます。

ユーティリティとメディアタイプ

写真.app ユーティリティ

この2つは、iOSから導入された分類方式です。

  • ユーティリティ:コンテンツの種類や操作履歴で分類(例:重複項目、領収書、手書き、イラスト、最近表示した項目、最近編集した項目、書類、読み込みなど)
  • メディアタイプ:ファイル種別による分類(例:ビデオ、セルフィー、Live Photo、ポートレート、パノラマ、スクリーンショットなど)

15.4では、ユーティリティとメディアタイプ内の並び替えが可能になりました。また、「最近表示した項目」「最近共有した項目」を非表示にするオプションも追加されています。

並び替えとフィルター

アルバムやコレクション内で、タイトル順や手動で並べ替えが可能な場所があります。macOS 15.4では「最終変更日順」や「アルバムに含まれていない写真」などのフィルターも利用可能に。

特に「アルバムに含まれていない写真」のフィルターは、すべての写真をアルバムに整理したい人にとっては非常に便利な機能です。

クリーンアップツールのレタッチブラシが便利

これまでも「レタッチ」機能はありました。たとえば、ホコリや小さなシミなどを写真から取り除くための簡易的な修正ツール(修復ブラシ)です。でも、精度がいまひとつだったり、細かい部分にうまく使えないという声もありました。

今回のアップデートで「クリーンアップツール」にPhotoshopの「スポット修復ブラシツール」に近いような、より高度なレタッチブラシが追加されました。

具体的には:

  • 肌のシミや小さな傷、レンズの汚れのようなものをなめらかに修正できる
  • ブラシのサイズを調整しながら、より細かくピンポイントで修正可能
  • AIベースの処理で、背景になじむように自然に補正

使い方は簡単。

  1. macOS 15 Sequoiaにアップデート済みのMacで写真アプリを開く
  2. 編集したい写真を選んで「編集」をクリック
  3. 右上のツールアイコンから「クリーンアップ」または「レタッチ」を選ぶ
  4. ブラシを写真上でドラッグして、不要な部分を修正
写真.app クリーンアップツールのレタッチブラシ

これがクリーンアップを使ってる様子。修正したい部分をなぞるだけ。細かい部分や大きく選択したい場合はサイズを調整して使うことも可能。

実際にシワなどをちょっと消してみたのがこちら。

写真.app クリーンアップツールのレタッチブラシのビフォーアフター 顔のシワ消す

街の電線や電柱を消したのがこちら。

写真.app クリーンアップツールのレタッチブラシのビフォーアフター 電柱と電線消す
写真.app クリーンアップツールのレタッチブラシの結果

こんな感じで簡単にレタッチが可能です。実際にやってみたら、簡単すぎて、昔、制作会社で時間かけて補修してたのはなんだったんだ!と思うぐらい楽です。

まとめ

もうほとんど進化なんてしないんだろうなと思ってた写真アプリ。

今回の整理機能は今までの使い方からやっと一歩進んでくれたような感じがするのはもちろん、もっと写真を撮ろうというモチベーションを軽く刺激してくれる程よいアップグレードです。

まだ完璧ではない部分もありますが、うまく組み合わせて使えば非常に便利な機能が揃っており、地味ながらも着実に進化しているなーという印象でした。

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