Kindle Paperwhiteを買い換えてから、月間10冊のペースで本が読めるようになったタカノです。読書スピードがアップしたというより、読むべき本をちゃんと選別するようになったのが大きいかもしれません。全体を流し読みして、読むべきかどうかを見極めるクセが習慣になりつつあります。
さて、昨今、糖質制限が大ブーム。若い女性からおじさん方まで、とにかく白米を食べない方で世の中溢れかえってます。そんなの当たり前だろ。今更何言ってんの?という声も聞こえてきそうですが、この『炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~』(夏井睦 著 光文社)を読んで、ようやくそのワケが理解できました。
糖質制限ダイエットしている人が、「糖質取ってないから頭が回らない」っていうのを何度となく聞いてきましたが、あれってウソだったんですね。
糖質制限の威力
実際に糖質制限が人体に及ぼす影響がすごいです。
ダイエットから糖尿病まで、様々な効果が実証されてることに驚きました。
だが、1月初めからは昼食のご飯をまったく食べなくなり、同時に夕食時に1杯だけ飲んでいた日本酒も、飲むのを止めて焼酎に切り替えた。すると、1月中旬には、体重が66キロに減っていたのだ。数年ぶりに再会した66キロという数字である。著者の夏井さんは約70kgあった体重が、糖質制限を始めて半月で4kg減。さらに5ヶ月半続けた結果、合計11キロの減量に成功。この間やったのは糖質制限のみ。すごいね。
そんな私が、糖質制限開始から5カ月目に、何気なく血圧を測ってみたら、124/82㎜Hgとまったく正常になっていたのだ。この間、私がしたことといえば、昼食のご飯を食べなくなったことと、日本酒を飲まなくなったことだけである。降圧剤も飲まず、運動もしていないのだ。血圧も下がって中性脂肪やLDLコレステロールの値も正常化。高血圧も高脂血症も自然に治る糖質制限。
糖質制限をするようになって、ふと気がついたのは、「昼食後に眠らなくなった」ことだ。それまでは、「昼食を食べて眠り、午後の仕事に備える」のが、あたりまえというか日課だった。食後に眠るのはあまりに日常的であり、他の医者もみな寝ているため、それが普通だと思っていた。糖質を大量に取らないから食後の血糖値が急激に上昇もしないし下降もしない。だから昼食後に居眠りもしなくなったというわけ。
一般的には、「ご飯や麺類は消化がよい。しかしお肉は消化に悪い」と言われているが、これが大間違いなのである。肉や魚などのタンパク質は、胃酸で速やかに消化されて小腸に送られるため、胃滞留時間は数十分程度である。逆に、ご飯や麺類は胃酸では消化されず、いつまでも胃のなかに留まっている。確かに…。酔っ払って戻した時、残ってるのは大抵ご飯や麺だもんな。二日酔いになるかならないかは飲んだ酒の量ではなく、糖質を食べたかどうかだけ。
そのほか、夏井さんは糖質制限で睡眠時無呼吸も治ったとか。
挙げ句の果てには、糖質制限をすることで体が糖質を受け付けにくい体質になり、糖質を取ろうとすると舌が「糖質センサー」を発動するようになった。
炭水化物は必須栄養素ではない?
栄養学の常識では「糖質(炭水化物)、タンパク質、脂質が三大栄養素」となってます。
その内訳は以下のとおり。
「生活習慣病を予防するためには、脂質の比率を25~30%以下に抑えるべき」「炭水化物は60%前後と、もっとも多く必要」「炭水化物:タンパク質:脂質の比率は3:1:1が望ましい」というようなことが書かれている。
この炭水化物絶対主義。
実際に糖質制限の存在を知り、炭水化物の割合を60%から大きく減らすことを実践した人々の体験から、人間は糖質を摂取しなくても普通に生活できるということが分かっている。
これは生物学的にも証明は可能。
人間の生存に欠くことができない必須脂肪酸と必須アミノ酸に関しては、食事で外部から取り入れるしか方法がないが、炭水化物に関しては、アミノ酸を材料にブドウ糖を合成する「糖新生」というシステムが人間には備わっていて、タンパク質さえあれば自分で作り出せるからだ。
じゃなぜ、炭水化物絶対主義になったのか。その原因はカロリー。
すべての食物はカロリーに換算して摂取量を決めるべきだというカロリー神話がベースにあると夏井さんは述べてます。詳しすぎるぐらいの説明もあるので、気になる方は本書を手にとってみてください。
糖質は嗜好品
じゃ、三大栄養素じゃない糖質は、人間にとって何なのか。
嗜好品の4条件を満たしている糖質。(1.食べなくても生きていける。2.薬じゃない。3.食べると精神的な満足感、幸福感が得られる。4.食べられないとわかると寂しい感じがする。)
これを踏まえた上で…。
まさにこれは「糖質という憑き物」に取りつかれたようなものだ。そのため、糖質過剰摂取で肥満になった人は、糖質摂取が作り出した「血糖切れのイライラ感」が命じるままに、さらに糖質を摂取し続け、血糖上昇がもたらす幸福感に包まれながらさらに肥満していく。糖質摂取により「心」は一時的に満たされるが、「体」はどんどん不健康になっていく。これはまさに、ニコチン中毒、覚醒剤中毒と同じで、「糖質中毒」と呼ぶべき状態だ。
なるほど、確かに太ってた時のこと(ピークで85kgまで太りました)を思い返してみると、甘いものがないと口さみしくなって定期的に食べてました。まさに中毒です。そういえば、タバコの時と同じような感覚でしたね(タバコも2年前にやめました)。
どうしても糖質をやめられない、でも血糖値が気になるという方は、小林製薬のサラシア100などを取りながら徐々に糖質を断てるように段階を踏んで試してみると成功しやすいですね。まずは、小林製薬「サラシア100」初回半額
をどうぞ。
ダイエットのために、まずはプチ糖質制限からスタート
糖質制限に興味を持った方は、まずプチ糖質制限から初めてください。僕も今プチ糖質制限やってます。
プチ糖質制限・・・夕食のみ主食抜き
スタンダード糖質制限・・・朝食と夕食のみ主食抜き
スーパー糖質制限・・・三食ともに主食抜き
プチでも十分ダイエット効果があり、ウエスト引き締め効果もあります。
ご飯やパン、麺など主食になるものを夕飯時にはほとんど摂らないようにしてます。あとお昼の時もご飯は少なめにするようにしてます。主食を抜くだけで、あとのおかずはいつものまま。食べ過ぎは良くないですが、唐揚げも食べるしトンカツも食べる。炭水化物を減らすだけです。もちろん、ケーキやチョコレートなどの糖質が多く含まれているものはある程度我慢するようにしてます。
僕はこれで夕飯後にお腹が空いたら、温かいブラックコーヒーを飲むようにしてます。味覚も整えられるし、脂肪燃焼効率も上げてくれます。不思議と食欲もおさまりますよ。
著者の夏井さんは「傷はぜったい消毒するな」という目を引くタイトルの本も出版されてます。僕も読みました。あわせてどうぞ。
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