スティーブ・ジョブズの本当の伝記はこっち?
2011年10月5日に亡くなったスティーブ・ジョブズ。
死後、いろんな本が発売されましたが、その中でも大ベストセラーになったのが、2012年に発売されたウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズ I・II』ですね。
僕も買って読みました。ジョブズの生い立ちからiMacやiPhoneを生み出すまでのヒストリー、所々で繰り広げられるジョブズの破天荒ぶりなど、とても面白かった。やっぱ経営者って、気性の荒さというか、「は?何言ってんの?」と一般的には理解しにくい言動を繰り返す生き物なんだなぁ、と思った記憶があります。
ところがこの本、当時はジョブズとApple社が公認したはずなのに、どうも評判が悪い。
AppleのCEO、ティム・クックはこの本について「ジョブズについてのひどい仕打ち」と批判。そこに書かれているジョブズは、本人とは別物で一緒に働きたいとは思わない、と述べています。
また、Appleの最高デザイン責任者であるジョナサン・アイブも、これ以上ないほどひどい、と言うほど。
Apple社内の人も認める本物の伝記?
そんな中、2015年にアメリカで発売されたのが新しい伝記『スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(原作:Becoming Steve Jobs)』。
フォーチュン誌記者としてジョブズと25年以上親交のある著者、ブレント・シュレンダーが取材した30本以上のテープを再構築し、さらにアイザックソンの伝記には協力しなかった人物にもアクセスして書き下ろした話題作。
アイザックソンの伝記に批判していたAppleの役員たちが、この新しい伝記を賞賛しています。
ジョブズを、厳しところもあったが親切で優しい一面も持つ人物として描いた本書。ティム・クックやジョナサン・アイブなどのApple役員、ピクサー社のジョン・ラセター、ディズニーのボブ・アイガーCEO、そしてジョブズ夫人であるローレン・パウエル・ジョブズなどのインタビューも掲載されています。
本当の、本物のジョブズはどっちなのか?Appleファン、ジョブズファンとしては、読むのが楽しみな一冊です。
その翻訳本『スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで』が、ようやく日本で発売です。
上下巻の2部構成となってます。
1985年、スティーブ・ジョブズは自身が創立したアップルから追放される。問題行動も多く、社内を混乱に陥れたとされている。その「変人」は、なぜ96年にアップルに復帰するや、「現代を代表する経営者」、「ビジョナリー」となったのか?
講談社から発売された公認伝記『スティーブ・ジョブズ』には、詳しく語られなかった部分がある。それは、ジョブズがアップルから追放され、ピクサーとNeXTを立ち上げていた時代である。その間にどのような人間的変化があったのか。
スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(上)
翻訳者は井口耕二さん。アイザックソンの伝記『スティーブ・ジョブズ I・II』、『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』、『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』など、アップルやスティーブ・ジョブズに関する書籍の翻訳を多数手がけていらっしゃいます。
もちろん僕も買って読みますが、「訳者あとがき」などがあれば、アイザックソンの伝記との比較など、両作品を翻訳した井口さんの率直な意見も読んでみたい。(書いてあるかは分かりません。)
発売日は2016年9月8日です。
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